明るい秘密を隠す
Hiding a bright secret

星で埋め尽くされた長い渦巻き状の腕と、それを横切る暗いダストの糸を通り過ぎると、この今週のハッブルの写真(Hubble Picture of the Week)で主役の渦巻銀河、 UGC 3478 の中心にある輝く点に目を奪われるかも知れない。この点が銀河の核であり、実際に、それには何か特別なものがある:それは天文学者達が活動銀河核( AGN :active galactic nucleus)と呼ぶ成長中の巨大なブラックホールである。

UGC 3478 は、キリン座(Camelopardalis)にあり、セイファート銀河として知られている。これは、活動銀河核を核とする銀河の一種である。このような「活動銀河」と同様に、ここで見られる明るさは、銀河の中心にある超大質量ブラックホールを隠している。このブラックホールには、ガスの円盤が、らせん状に流れ込み、物質が衝突して加熱されると、非常に強い放射線を放出する。この放射線のスペクトルには硬いX線放射(hard X-ray emission)が含まれており、もの銀河の星達からはっきりとマークされている。我々は、コンパクトな中央領域の強い明るさにもかかわらず周りの銀河の円盤をはっきりと見ることができるので、この銀河は セイファート銀河 としている。

多くの活動銀河は、地球から遠いことが天文学者達に知られているが、これは、その核の明るさが他の暗い銀河の隣に浮き彫りになっているためである。地球から1億 2800 万光年離れた UGC3478 は、我々にとって正に隣接している。このイメージを作るために使用されたデータは、ハッブル宇宙望遠鏡が、このような比較的高エネルギーのX線で発見された、近くの強力な活動銀河核調査から得られたものであり、天文学者達が、銀河が中心にある超大質量ブラックホールとどのように相互作用しているかを理解するのに役立つと期待されている。

<イメージの説明>: 二つの輝く渦巻き状の腕を持つ渦巻銀河。それらは暗いダストの細い線で満たされ、かすかな雲に囲まれている。片方の腕は、もう片方の腕よりも銀河から遠くまで伸びている。渦の中心点は特に明るい。それは、いくつかの遠くの銀河と前景のいくつかの明るい星を除いて、ほとんど空の黒い背景にある。

<ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。ブログへ戻るときは“戻るキー”または右下の“ BLOG ボタン”から。

Aug 30, 2024    


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