ハッブル、ブラックホールのビームが星の噴出を促進することを発見
NASA’s Hubble Finds that a Black Hole Beam Promotes Stellar Eruptions

<図の解説>:
  これは、巨大な楕円銀河 M87 の核を見下ろすアーティストのコンセプトである。超大質量ブラックホールは、光速に近い速度で移動する 3,000 光年長のプラズマジェットを放出する。手前右側には連星システムがある。このシステムはブラックホールから遠く離れているがジェットの近くにある。このシステムでは、老朽化して膨らんだ通常の星が、燃え尽きた白色矮星の伴星に水素をこぼしている。水素が矮星の表面に溜まると、水素爆弾のように爆発する転換点に達する。新星は、1兆個の星からなる巨大な銀河全体で頻繁に飛び出すが、ジェットの近くにある星はより頻繁に爆発するようである。これまでのところ、ブラックホールジェットがなぜ新星爆発の速度を高めるのかは誰にも推測できない。

NASAのハッブル宇宙望遠鏡を使用している天文学者達は、驚くべき発見として、巨大な銀河の中心にある超大質量ブラックホールからのトーチのようなジェットが、その軌道に沿って星を噴出させるように見えるのを発見した。この新星(novae)と呼ばれる星達は、ジェットの内側に捕らえられているのではなく、明らかに近くの危険な領域にある。

この発見は、その説明を探している研究者達を困惑させている。何が起こっているのかは分からないが、非常にエキサイティングな発見である。これは、ブラックホール・ジェットが周囲とどのように相互作用するかに関する理解に欠けている何かがあることを意味している。

新星は、燃え尽きた白色矮星コンパニオンの星の上に、年老いた、膨らんだ、通常の星が水素をこぼす、二重星システムで爆発する。小さい方が水素の1マイルの深さの表面の層を蓄積すると、その層は巨大な核爆弾のように爆発する。白色矮星は新星爆発によって破壊されず、新星爆発はその表面の層を放出し、その後、伴星から燃料を吸い上げるようになり、新星爆発サイクルが再び始まる。

ハッブル宇宙望遠鏡は、調査期間中にジェットの近くで爆発する新星の数が、巨大銀河の他の場所よりも2倍多いことを発見した。このジェットは、渦巻く物質の円盤に囲まれた65億太陽質量の中央ブラックホールによって打上げられる。ブラックホールは、落下物質で充満し、光速に近い速さで宇宙空間を駆け抜ける 3,000 光年の長さのプラズマジェットを発射する。このエネルギービームに捕らえられたものは何でも激しく焼けるだろう。しかし、新しいハッブルの調査結果によると、その猛烈な流出の近くにいることは明らかに危険でもある。

<図の解説>: 
ハッブル宇宙望遠鏡の巨大銀河 M87 のイメージは、銀河の65億太陽質量の中央ブラックホールから 3,000 光年の長さのプラズマジェットが噴出していることを示している。このトーチのようなジェットは、その軌道に沿って星を噴出しているようである。これらの新星はジェットの内部に捕らえられてはいないが、明らかに近くの危険な地域にある。ハッブル宇宙望遠鏡を使った天文学者達は、最近の9ヶ月間の調査で、これらの新星のうち、銀河系の他の場所に比べてジェットの近くで爆発する新星の数が2倍も多いことを発見した。この銀河には、数兆個の星と数千個の星のような球状星団がある。

ジェットの近くに2倍の数の新星が発見されたことは、ジェットの近くには新星を形成する二重星システムが2倍あるか、これらのシステムが銀河の他の場所にある同様のシステムよりも2倍の頻度で放出することを意味している。

--- 以下略。


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Sept 26, 2024    


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