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このヨーロッパ宇宙機関ウェッブの今月の写真は、重力レンズの8つの素晴らしい例を示している。アインシュタインによって最初に予測された重力レンズは、銀河や銀河団などの巨大な物体が時空の構造を劇的に歪めるために生じる。巨大な前景の天体が背景の銀河とぴったりと並ぶと、背景の銀河からの光は、望遠鏡に向かう途中で歪んだ時空を移動するときに曲がる。
並び方がどれほど完璧であるかに応じて、背景の銀河からの光を円弧や円(「アインシュタインリング」と呼ばれる現象)に曲げたり、複数の画像に分割したりする。 これらの重力レンズ銀河には円弧と円が広く存在しており、これはCOSMOS-Webのデータで確認された。COSMOS-Webは、宇宙で最も質量の大きい銀河の形成を理解し、最初の星や銀河が宇宙の水素ガスを再イオン化したときに存在していた銀河を特定し、宇宙時間にわたる銀河の星の質量と銀河のハローの質量との関係を研究することを目的としている。 これらのデータを使用して、研究者達は、重力レンズを探すために COSMOS-Web レンズ調査 (COWLS) を実施した。研究者達は42,000以上の銀河を目視で検査し、400以上の有望なレンズ候補を選び出した。この今月の写真特集では、研究チームによって特定された最も壮観なレンズの 8 つのコラージュが紹介されている。 この重力レンズのコレクションは、宇宙の歴史の信じられないほどの範囲に及んでいる。前景の銀河は、宇宙が2.7〜89億年だったときの銀河生命を垣間見ることができる。形が目に見えて歪んでいるように見える背景銀河はさらに遡り、「コスモスウェブリング」(上段中央左)と呼ばれる1つのソースから、宇宙が10億年をわずかに超えた頃までさかのぼることができる。このコレクションには、重力レンズとして働く銀河が、楕円銀河ではなく平らな円盤銀河である珍しいケース(下段左から2番目)を含むいくつかの希少性が登場する。 これらのイメージは、重力レンズで囲まれた銀河でのこれまでに見たことのない詳細を明らかにするウェッブの能力を示している。レンズ銀河の一部は、以前にハッブル宇宙望遠鏡で発見され、現在、ウェッブによってまったく新しい光で見られている。ダストや距離のために特に赤くなるものを含む他のものは、ウェッブによって最初に発見された。これらの発見は、宇宙の初期へのユニークな窓を開き、個々の星団や超新星などの遠くの銀河内の絶妙な詳細の研究を可能にする。
Oct 03, 2025 |