このページではNASAの各機関が発表する科学記事を中心に、欧州宇宙機構(ESA)、国内関連機関などの主要な科学記事を掲載しています。国内記事を除きリンク先は英文です。
なお、人名・地名・機器の名前などの固有名詞の“日本語読み”には誤りがあるかもしれません。

 
<6月27日(金)>
  1. 太陽への24回目の接近を終える (パーカー太陽探査機)

    NASAのパーカー太陽探査機(Parker Solar Probe)は、6月19日(木)に、24回目の、太陽表面からの記録的な距離である620万キロメートルの接近を終えた。。宇宙船のベースラインミッション計画の最後のフライバイであるこの後、パーカー太陽探査機は太陽の周りの軌道に留まり、ミッションの次のステップが2026年に正式に見直されるまで観測を続ける。

    パーカー太陽探査機は、6月22日(日)にミッションオペレーターと連絡を取り、すべてのシステムが健康で正常に動作していると報告した。この探査機は地球とは接触せずに、接近中は自律的に運用されていた。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

  2. 銀河の隣人についての新しい見方を語る (Chandra)

    アンドロメダ銀河は、メシエ31(M31)とも呼ばれ、天の川銀河に最も近い渦巻銀河で、約250万光年の距離にある。天文学者達は、ミルキーウェイの渦巻きの構造と進化を理解するためにアンドロメダを使うが、地球はミルキーウェイ銀河の中に埋め込まれているために、それは難しい。

    銀河M31は、天体物理学の多くの側面で重要な役割を果たしてきたが、特に暗黒物質の発見において重要な役割を果たしてきた。1960年代、天文学者のヴェラ・ルービンと彼女の同僚たちはM31を研究し、銀河とその渦巻の腕の回転に影響を与えている目に見えない物質が銀河にあることを突き止めた。この未知の物質は「ダークマター」と名付けられた。その性質は、今日の天体物理学における最大の未解決の問題の1つであり、NASAの近日公開予定のナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡は、その答えを出すのに役立つように設計されている。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

  3. 新たな超解像度画像解析で発見!星誕生直後の惑星形成の第一歩 (ALMA:国立天文台)

    我々が住む太陽系のような惑星系が形成された時期を明らかにすることは、生命の起源を探る旅の出発点となります。その鍵となるのが、惑星が誕生する現場である原始惑星系円盤内に見られる特徴的な構造です。原始惑星系円盤とは、若い星の周りに広がる低温の分子ガスと固体微粒子(塵)で構成されている円盤を指します。この円盤内に惑星が存在する場合、その重力によって円盤内の物質が集まったり、押し出されたりすることで円盤に円環状や螺旋状などの特徴的な構造が形成されます。このような形成中の惑星からの『メッセージ』とも言える特徴的な円盤構造を観測するには、アルマ望遠鏡による高い解像度の電波観測が必要になります。

    アルマ望遠鏡を用いた原始惑星系円盤の観測は、これまで多く行われてきました。特に、アルマ望遠鏡大規模観測計画であるDSHARPとeDiskでは、高解像度の観測によって原始惑星系円盤に含まれる塵の分布の詳細を明らかにしました。DSHARPプロジェクトでは、星形成開始から100万年以上経過した20個の若い恒星の周りの原始惑星系円盤で、特徴的な構造が普遍的に存在することが明らかになりました。一方、eDiskプロジェクトで調べられた星形成開始から1-10万年程度の降着段階(星と円盤への質量降着が活発な段階)にある19個の若い星の周囲の円盤においては、はっきりとした構造がほとんど見られませんでした。このように、星の年齢(注釈)に応じて、原始惑星系円盤の特徴が異なることが示唆されています。

    <ひとこと>: イメージはありません。

  4. 新たな画像作成法が明らかにした原始惑星系円盤の構造の進化過程 (ALMA:国立天文台)

    アルマ望遠鏡の公開観測データから、新たな画像作成の方法を使って多数の原始惑星系円盤を描き出すことで、円盤の中の構造が生じる時期と条件が絞り込まれてきました。原始惑星系円盤の構造はどのように進化していくのか、そして惑星はいつ、どうやって生まれるのかを理解する上で、たいへん重要な知見です。

    惑星は、形成されたばかりの恒星を取り囲んだガスと塵(ちり)から成る、原始惑星系円盤の中で誕生します。形成が始まってから100万年以上経った恒星の原始惑星系円盤には、同心円状やらせん状といった特徴的な構造が観測されています。これは、円盤内ですでに惑星が誕生した証拠であると考えられています。一方、形成から10万年以内の恒星の原始惑星系円盤には、このような構造がほとんど見られません。このことから、惑星は恒星の形成が始まってから10万年から100万年の間に誕生することが示唆されています。しかし、この年齢の原始惑星系円盤については高解像度での観測の例が少ないため、円盤内の構造の進化について、その途中経過はよく分かっていませんでした。

    <イメージの説明>: へびつかい座の星形成領域に分布する原始惑星系円盤の画像。各パネルの、左下の楕円(だえん)のマークは解像度を表し、小さいほど解像度が高いことを意味しています。右下の白線は30天文単位を表す目盛りです。左列から右列へ向かって、また同じ列では上から下へと、中心の恒星の年齢は高くなり、円盤の構造の進化が進んでいます。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

 
<6月20日(金)>
  1. NASAとISRO、NISAR地球ミッションの6月の打上げを目指す

    NASAとインド宇宙研究機関(ISRO)は、NISAR(NASA-ISRO合成開口レーダー)衛星ミッションの打上げを2025年6月を目標としている。LバンドとSバンドの二つのレーダーを搭載した最初のミッションであるNISARは、12日ごとに2回、地球の陸地と氷の表面のほぼすべてをスキャンする。このミッションでは、地球の陸域生態系の変化、氷床、氷河、海氷の成長と後退、地殻の変形を測定する。打上げサービスはISROによって提供され、静止打ち上げロケットMark IIロケットを使用して、宇宙船をインドの南東海岸にあるサティシュダワン宇宙センタから地球低軌道に運ぶ。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。大判イメージはヘッドラインから。

 
<6月13日(金)>
  1. チャンドラ、宇宙の「正午」に驚くほど強いブラックホールジェットを発見 (Chandra)

    チャンドラX線天文台からの新しい研究によると、ブラックホールが遠い宇宙で驚くほど強力なジェットを噴出したと議論されている。このジェットは宇宙のかなり早い時期に存在し、ビッグバン自体の残りの輝きによって照らされている。

    天文学者達は、チャンドラとカール・G・ジャンスキー超大型アレイ(VLA)を使って、宇宙が始まってから約30億年後に起こった「宇宙の正午」と呼ばれる時期の、このブラックホールとそのジェットを調査した。この間、ほとんどの銀河と超大質量ブラックホールは、宇宙の歴史上のどの時期よりも速く成長していた。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

 
<6月6日(金)>
  1. 他に類を見ない星 (Chandra)

    2025年5月28日に公開されたこの合成画像では、これまでに見たことのないような振る舞いをする珍しい星(右が白丸で囲まれている)とその周辺が紹介されている。天文学者達のチームは、NASAのチャンドラX線天文台とオーストラリアのスクエア・キロメートル・アレイ・パスファインダー(ASKAP)電波望遠鏡からのデータを組み合わせて、ASKAP J1832−0911(略してASKAP J1832)として知られる発見された天体を調査した。

    ASKAP J1832は、2022年に発見された「長周期電波過渡現象」と呼ばれる、電波強度が数十分にわたって規則的に変化する天体に属している。これは、1秒間に何度も変動を繰り返す高速で回転する中性子星であるパルサーで見られる繰り返し変動の長さの数千倍である。ASKAP J1832は、44分ごとに電波強度を循環するため、この長周期電波過渡現象のカテゴリに分類される。Chandraを使って、チームは、ASKAP J1832も4分ごとにX線で定期的に変化することを発見した。このようなX線信号が長周期の電波過渡現象で発見されたのは今回が初めてである。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

  2. 銀河団は再び崩壊するコースにある (Chandra)

    NASAのチャンドラX線天文台と他の望遠鏡からの新しい観測は、2つの銀河団が衝突し、今、互いに戻る準備ができている珍しい宇宙のイベントを捉えた。

    銀河団は、宇宙で最大の構造の一部である。重力によってまとめられたそれらは、数百または数千の個々の銀河、大量の過熱ガス、目に見えない暗黒物質のモンスターサイズのコレクションである。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

  3. NASAのデータにおける大質量の星を食している3つのブラックホール

    NASA、ESA(欧州宇宙機関)、その他の機関の宇宙および地上のデータを使用した新しい研究では、大質量ブラックホールが大質量に星を食する、3つの極端な例が説明されている。これらの出来事は、100個以上の超新星爆発を誘発し、これまでに発見されたビッグバン以来、最もエネルギーの高い宇宙爆発を表している。

    それぞれの超大質量ブラックホールは、遠くの銀河の中心にあり、太陽の3倍から10倍の重さの星を破壊したときに突然明るくなった。その後、明るさは数か月続いた。

    科学者達は、これらのまれな出来事を、「極端な核過渡現象」と呼ばれる宇宙の出来事の新しいカテゴリーと表現している。このような極端な核の過渡現象をさらに探すことで、通常は静かで、宇宙で最も巨大な超大質量ブラックホールのいくつかを明らかにするのに役立つ可能性がある。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

 
<5月30日(金)>
  1. チャンドラ、風変わりな「星」は簡単な説明に反することを発見 (Chandra)

    科学者達は、これまでに見たことのないような振る舞いをする星を発見し、新しい種類の神秘的な天体の起源についての新たな手がかりを与えた。

    天文学者達のチームは、チャンドラX線天文台と、オーストラリアのSKA(Square Kilometer Array)電波望遠鏡からのデータを組み合わせて、ASKAP J1832−0911(ASKAP J1832)として知られる、発見された天体の不思議な様子を調査した。

    ASKAP J1832は、2022年に発見された「長周期電波過渡現象」と呼ばれる、電波強度が数十分にわたって規則的に変化する天体に属している。これは、1秒間に複数回変動を繰り返す高速で回転する中性子星であるパルサーに見られる繰り返し変動の長さの数千倍である。ASKAP J1832は、44分ごとに電波強度を循環するため、この長周期電波過渡現象のカテゴリに分類される。

    チームは、Chandraを使って、ASKAP J1832が、4分ごとにX線で定期的に変化することを発見した。このようなX線信号が長周期の電波過渡現象で発見されたのは今回が初めてである。

    この合成イメージでは、チャンドラからのX線(青)とNASAのスピッツァー宇宙望遠鏡からの赤外線データ(シアン、水色、青緑、オレンジ)、およびLOFARからの無線(赤)が組み合わされている。

    --- 以下略。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

  2. プシュケ宇宙船、バックアップ燃料ラインを使う (Psyche)

    NASAのプシュケ(Psyche)ミッションのエンジニア達は、宇宙船の推進システムで最近検出された燃料圧力の低下に対処するためのソリューションを開発した。

    2つの大きなソーラーアレイを動力源とするプシュケの推進装置は、キセノンガスをイオン化して放出し、宇宙船をゆるやかに推進する。宇宙船は、移動中に徐々に速度を上げる。チームは4月上旬に4つの電動推進装置を一時停止し、予期せぬ圧力低下を調査した。彼らは、推進剤の流れを管理するために開閉するバルブの1つの機械的な問題が減少を引き起こしたと判断した。広範なテストと診断作業を通じて、チームは、バルブの1つの内部の一部が期待どおりに機能しなくなり、推進装置へのキセノンの流れを妨げていると結論付けた。

    バックアップ燃料ラインへの交換が完了した今、エンジニア達は宇宙船の推進装置に、6月中旬までに点火を再開するように命令する。

    この宇宙船は、主推進剤ラインと同一の、冗長バックアップ推進剤ラインとともに設計された。エンジニア達は、推進剤の流れを確保し、将来の潜在的な機械的な問題を回避するために、バックアップラインのバルブを開いた位置に保つことを計画している。

    この軌道船は、2029年8月に予定通り小惑星プシュケに到達する予定で順調に進んでいる。この宇宙船は、2023年10月にケネディ宇宙センタから打ち上げられ、すでに10億キロメートルを飛行している。2026年5月、プシュケは火星の近くを飛行し、火星の重力を使って、その金属が豊かな小惑星への加速を支援する。

    --- 以下略。

  3. NASA、Vastの商業宇宙ステーション「Haven-1」の進捗を支援

    NASAが支援する商業宇宙ステーション、VastのHaven-1は、最近、軌道上で将来の宇宙飛行士を健康に保つための重要なエアフィルターシステムのテストを完了した。このテストにより、システムが計画されたすべてのHaven-1ミッションフェーズで安全かつ健康的な空気を維持できることが確認された。

    この微量汚染物質制御システムの試験は、マーシャル宇宙飛行センターで、償還可能な宇宙法協定の一環として完了した。

    この環境制御および生命維持システムのサブシステムは、商用ステーションで人間と材料によって生成された危険な化学物質を取り除くように設計されたさまざまなフィルターで構成されている。試験では、密閉された環境チャンバーに代表的な化学環境を注入し、ろ過システムをオンにして、微量汚染物質制御システムが健全な雰囲気を維持できることを確認した。

    --- 以下略。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

  4. 赤ちゃん星がガスを食べて成長する様子を大規模3次元シミュレーションで世界初観測 (国立天文台)

    大阪大学大学院理学研究科の髙棹真介助教(研究当時。現:武蔵野美術大学 准教授)、京都大学の細川隆史准教授、東北大学の富田賢吾准教授、国立天文台の岩﨑一成助教らの研究グループは、原始星の内部構造と周囲のガス円盤、さらに磁場の影響も考慮した世界初の大規模3次元シミュレーションに成功しました。これにより、原始星がどのように成長するのかについての理解が大きく進展しました。

    原始星は、まわりを回転している原始惑星系円盤のガスを食べて成長します。このプロセスは非常に複雑で、シミュレーションによる調査が必須です。しかし、原始星とガス円盤の“境界領域"ではガスの密度や速度などが急激に変化するため、シミュレーションで調べることはとても困難です。さらに、原始星が持つ強い磁場もシミュレーションを難しくする大きな要因となっています。そのため、ガスが原始星の表面に到達する最後の瞬間は、これまで謎に包まれていました。

    本研究グループは、様々な技術的工夫を重ねることで、太陽型星の原始星モデルを構築し、大規模シミュレーションを可能にしました。その結果、原始星が原始惑星系円盤にスパイラル状の衝撃波を立てながらガスを取り込んでいくという、これまで知られていなかった成長の様子を発見しました。さらに、原始星はガス円盤との相互作用を通じて強い磁場で覆われることで、磁場のエネルギーを使って太陽フレアのような爆発現象や高速なガス噴出を引き起こすことも明らかになりました。このようなダイナミックな現象が起きている原始星の周りでは円盤物質の大循環も起きており、特別な隕石鉱物の起源についても新たなヒントが得られました。

    --- 以下略。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。大判イメージを含む詳細はヘッドラインから。イメージのリンク先は動画(Youtube)です。

 
<5月26日(月)>
  1. 発見警報:垂直な惑星の可能性

    新たに発見された惑星システムは、非公式に2M1510として知られており、これまでに発見された中で最も奇妙なものの一つである。見かけの惑星は、2つの褐色矮星の極をはるかに超える軌道を描く。この謎の天体のペアは、惑星にしては大きすぎ、恒星としては質量が足りず、互いの周りを回っている。しかし、3つ目の褐色矮星は、他の2つの矮星を極端に離れたところで周回している。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

 
<5月16日(金)>
  1. NASAのArtemis IIIコアステージ、熱保護コーティングを施す

    NASAは、ニューオーリンズにあるNASAのミシュー組立施設の乗組員が最近、コアステージの液体水素タンクに熱保護システムを適用したため、アルテミスIIIミッション用のSLS(スペースローンチシステム)ロケットを準備するための別のステップを完了しました。

    有人アルテミスIIの飛行試験に基づいて、アルテミスIIIは、有人着陸システムと高度な宇宙服を備えた新しい機能を追加し、月の南極地域を探査し、人類が火星に行く準備をする最初の宇宙飛行士を送り込みます。熱防護システムは、宇宙飛行の成功の基盤であり、人命を保護し、宇宙船の打ち上げと制御された帰還を可能にします。

    このタンクは、Michoudで断熱されたSLS飛行ハードウェアの最大の部分です。ハードウェアには、打ち上げ時や宇宙への上昇時の極端な温度による熱保護が必要であり、打ち上げ前にパッド上の液体水素を華氏マイナス423度に保つ必要があります。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

  2. 火星で初めて可視光のオーロラを観測

    2024年3月15日、現在の太陽周期のピーク近くで、太陽は、太陽フレアとそれに伴うコロナ質量放出(CME)を引き起こした。これは、大量の太陽エネルギー粒子を運ぶガスと磁気エネルギーの大規模な爆発である。この太陽活動は、NASAの火星探査機パーサビアランスが、他の惑星での表面から初めてオーロラを検出し、歴史に名を刻む、火星を含む太陽系全体での見事なオーロラを引き起こした。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

  3. NASAのマゼランミッション、金星の地殻変動の可能性を明らかにする

    1989年に開始されたミッションのアーカイブデータを使用して、研究者たちは、地殻変動が惑星の表面を変形させている可能性があるという新たな証拠を発見しました。

    30年以上前に、NASAのマゼランミッションによって収集されたデータに基づく新しい研究によれば、金星の表面にある広大な準円形の地形が、惑星が進行中のテクトニクスを持っていることを明らかにするかも知れない。地球上では、粘性のある内部に浮かぶ、地殻プレートと呼ばれる地殻の巨大な部分の絶え間ない移動とリサイクルによって、惑星の表面は絶えず更新されている。金星には構造プレートはないが、その表面はまだ下からの溶融物質によって変形している。

    これらの変形を引き起こす根本的なプロセスをよりよく理解しようと、研究者達は、コロナと呼ばれる特徴の一種を調査した。直径数十マイルから数百マイルの範囲のコロナは、惑星のマントルからの高温で浮力のある物質のプルームが上昇し、上のリソスフェア(lithosphere;岩石圏)を押し上げる場所であると最もよく考えられている。リソスフェアには、惑星の地殻とそのマントルの最上部が含まれる。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

  4. NASAの研究、ベスタの内部についての隠された秘密を明らかにする

    他の世界を周回する宇宙船によって収集された重力データを分析することによって、地表に着陸しなくても惑星の構造に関する画期的な洞察が明らかになる。

    月と小惑星ベスタは大きく異なるが、NASAの2つの研究は同じ手法を使って、両方の内部に関する新しい詳細を明らかにしている。

    5月14日にネイチャー誌に掲載されたこの月の研究では、研究者達は、周回する楕円軌道中の天体の重力のわずかな変化を含む、月の新しい重力モデルを開発した。これらの変動によって、潮汐力による月の深部内部構造に関する重要な洞察が得られる。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

 
<5月8日(木)>
  1. NASAのライブ中継、プライムビデオでオリジナルコンテンツの放送を開始

    NASAのオンデマンドストリーミングサービスであるNASAプラス(NASA+)は、火曜日に、プライムビデオで、FAST(Free Ad-Supported Television)チャンネルを開始し、視聴者にNASAの航空、有人宇宙飛行、科学、技術ミッションを画面上で見る別の方法を提供した。NASA+は、イノベーション、探査、発見を通じて地球上の生活を改善し、新しい世代を鼓舞し続ける中、打上のライブ中継、オリジナルドキュメンタリー、家族向けのコンテンツなどを通じてストーリを共有することに専念している。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

  2. NASAのIXPE、ブラックホールジェットのX線発生粒子を明らかにする (IXPE)

    明るい円盤と地球に向けられたジェットに囲まれた超大質量ブラックホールにおいて、科学者達は長年の疑問に答えるユニークな機会を提供した。

    NASAのIXPE(Imaging X-ray Polarimetry Explorer)は、電波望遠鏡や光学望遠鏡と協力して答えを見つけた。Astrophysical Journal Letters誌に掲載される予定の結果は、高速で移動する電子と光子と呼ばれる光の粒子との間の相互作用が、このX線放出につながるに違いないことを示している。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

  3. NASAのNICER、繰り返される宇宙の衝突からの破片をマッピングする (NICER)

    天文学者達は、NASAのNICER(中性子星内部組成探査機)やその他のミッションからのデータのおかげで、モンスターブラックホールの近くでX線バーストが繰り返される物理的環境を初めて調査した。

    科学者達が、QPEまたは準周期的な噴出と呼ばれるこのクラスのX線フレアに遭遇したのはごく最近のことである。天文学者達がアンスキーと名付けたこのシステムは、発見された8番目のQPE源であり、これまでに観測された中で最もエネルギーの高い爆発を引き起こす。また、アンスキーはタイミングと期間の記録を樹立し、約4.5日ごとに噴火が発生し、約1.5日間続いている。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

 
<5月7日(水)>
  1. 銀河の「骨」の骨折の原因を診断 (Chandra)

    NASAのチャンドラX線天文台と電波望遠鏡を使って、天文学者達は、ミルキウェイ銀河の巨大な宇宙の「骨」の亀裂の可能性のある説明を発見した。

    この骨は、動きが速く、急速に回転する中性子星、またはパルサーに打たれたように見える。中性子星は、大質量の星の崩壊と爆発から形成される、知られている最も密度の高い星である。彼らはしばしばこれらの爆発から強力なキックを受け、高速で爆発の位置から彼らを遠ざける。

    骨や蛇に似た巨大な構造物が銀河の中心近くにある。これらの細長い形成物は電波に見られ、それらに平行に走る磁場によってねじ込まれている。電波は、磁界に沿ってらせん状に動くエネルギー化された粒子によって引き起こされる。

    --- 以下略。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。

  2. NASA、韓国のキューブサットをアルテミスIIテスト飛行で飛行させる

    NASAと韓国航空宇宙局(KASA)は、5月2日、KASAが、来年のNASAのアルテミスIIテスト飛行で、キューブサットを飛行させる契約に署名した。K-Rad Cubeは、人間の組織を模倣するように設計された材料で作られた線量計を使用して、宇宙放射線を測定し、月と火星での人間の存在に関する重要な研究分野であるヴァンアレン放射線帯のさまざまな高度での生物学的影響を評価する。

    このミッションでキューブサットを飛ばすために、いくつかの国際宇宙機関と協力している。この協力は、他の国々がNASAと協力して、NASAのアルテミスキャンペーンの一環として技術と実験を統合して飛行する機会を提供する。

    キューブサットは靴箱サイズのペイロードであり、宇宙環境に関する知識を潜在的に拡大し、キューブサットプロバイダーが宇宙でのミッションのためのハードウェアの開発と統合を改良し続けることを可能にする比較的費用対効果の高い方法である。彼らは、NASAのオリオン宇宙船をSLS(スペースローンチシステム)ロケットの上段に接続する構造アダプターの内側で宇宙に乗り、上段がオリオンから切り離され、宇宙船がステージから安全な距離を離れ安全に自由に飛行した後、地球の高軌道に展開される。

    <ひとこと>: イメージはありません。

  3. 温室効果ガス・水循環観測技術衛星(GOSAT-GW)の打上げについて (JAXA)

     温室効果ガス・水循環観測技術衛星(GOSAT-GW)※は、H-IIAロケット50号機に搭載され、以下のとおり打ち上げられますのでお知らせします。

    打上げ予定日 : 2025年6月24日(火)
    打上げ予定時間帯 : 午前1時33分03秒~午前1時52分00秒(日本標準時)
    打上げ予備期間 : 2025年6月25日(水)~2025年7月31日(木)
    打上げ場所 : 種子島宇宙センター 大型ロケット発射場

    温室効果ガス・水循環観測技術衛星(GOSAT-GW): GOSAT-GW(Global Observing SATellite for Greenhouse gases and Water cycle)は、二つのミッション機器、すなわち高性能マイクロ波放射計3(Advanced Microwave Scanning Radiometer 3: AMSR3)および温室効果ガス観測センサ3型(Total Anthropogenic and Natural emissions mapping SpectrOmeter-3: TANSO-3)を搭載しています。

 
<4月18日(金)>
  1. 宇宙天体の新しい3Dモデルを公開 (Chandra)

    NASAのチャンドラX線天文台から、宇宙空間の天体の新しい3次元(3D)モデルが公開された。これらの3Dモデルによって、人々は人生の早い段階と最後の段階の星の例を探索し、印刷することができる。また、科学者達に、科学的な問題を調査し、それらが表すオブジェクトに関する洞察を見つけるための新しい手段を提供している。

    これらの3Dモデルは、チャンドラのような宇宙望遠鏡からの観測、最先端の理論モデル、計算アルゴリズムに基づいており、これらの宇宙天体とそれらが時間の経過とともにどのように進化するかを正確に把握することができる。

    ただし、このデータを体験する方法は、イメージやアニメーションを見ることだけではない。カシオペア座A(Cas A)、G292.0+1.8(G292)、はくちょう座ループ超新星残骸、BPタウ星として知られる星の4つの新しい3Dプリント可能なモデルにより、誰もがこれらの星とその周囲のレプリカを保持し、あらゆる角度からそれらを調査できる物理構造の形で天体を体験できる。

    <ひとこと>: イメージのリンク先は動画(Youtube)です。

  2. NASA、ブルーオリジンの軌道の礁の設計開発の進展を見る

    NASAが低地球軌道での商業宇宙ステーションの開発に向けて取り組んでいる、NASAが支援する商業宇宙ステーション、ブルーオリジンの軌道の礁(Orbital Reef)は、最近、ヒューマン・イン・ザ・ループのテストマイルストーンを完了した。

    ヒューマン・イン・ザ・ループ・テスト・シナリオでは、個々の参加者または小グループを利用して、主要なステーションコンポーネントの等身大のモックアップで日常的なウォークスルーを行った。参加者は、貨物の移動、ゴミの移動、積み込み、作業現場の評価など、微小重力操作をシミュレートしながらフィードバックを提供した。

    <ひとこと>: 大判はイメージをクリック(タップ)。大判イメージはヘッドラインから。イメージのリンク先は動画(Youtube)です。

  3. NASAのSpaceXのCrew-11ミッションの打上げを体験しよう

    デジタルコンテンツクリエイターは、NASAの商業クルー計画の一環として宇宙飛行士達を国際宇宙ステーションに運び科学遠征を行う、スペースXクルー11ミッションの打上げに参加するために登録するよう招待されている。

    クルー11ミッションの打上げは、フロリダ州から、SpaceXのFalcon 9ロケットで、2025年7月以降に予定されている。打上げには、NASAの宇宙飛行士ゼナ・カードマン、パイロットのマイク・フィンケ、JAXA(日本宇宙航空研究開発機構)油井亀美也飛行士とロスコスモスの宇宙飛行士オレグ・プラトーノフが搭乗する。

    あなたの情熱がオンラインで世界とコミュニケーションし、関心があるなら、この機会にクルー11ミッションの打上を見て共有しよう。

    この2日間のイベントには、最大50人のソーシャルメディアユーザーが選ばれ、ケネディ宇宙センターへの独占的なアクセスが与えられる。

    NASA Socialの参加者は、以下の機会を得ることができる。

    1. SpaceXのFalcon 9ロケットとDragon宇宙船の有人打上げを見る
    2. フロリダ州のケネディ宇宙センターでNASAの施設を見学する
    3. Crew-11 の各分野の専門家と出会い、交流する
    4. ソーシャルメディアで活躍する宇宙愛好家の仲間に会う
    Crew-11の打上げに対するNASAのソーシャル登録は4月15日(火)に開始され、申請の締め切りは4月28日(月)午前10時(東部夏時間)である。すべてのソーシャルアプリケーションは、ケースバイケースで検討される。

    <ひとこと>: 打上の準備から実行まで、公募で公開されるのは初めてです。



  HOME       ブログへ戻る。