このページでは様々な時宜に即した「今日の宇宙(Space of the Day)」をご紹介しています。掲載期間は概ね一か月。
土曜日・日曜日・祝日は「肩の凝らない」記事を選んでいます。

 2月11日(水)
真の色のイオ

太陽系で最も奇妙な月は明るい黄色である。

イオが「本来の色」で一般の人間の目に認識される様子を示そうとした試みのこの特集の写真は、1995年から2003年まで木星を周回したガリレオ探査機によって、1999年7月に撮られた。

イオの色は硫黄と溶けたケイ酸塩の岩に由来している。イオの珍しい表面は活火山のシステムによって非常に若いまま保たれている。

木星の強い潮汐の重力がイオを引き伸ばし、木星の他のガリレオ衛星による揺れを和らげている。

その結果生じた摩擦によってイオの内部は大きく熱せられ、溶岩が表面を突き破って爆発している。

イオの火山は、この月の内部から外側までを変えるほど非常に活動的である。

イオの火山の溶岩には暗闇で光るほど熱いものもある。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 2月10日(火)
アルテミスI:フライト13日目

アルテミス1ミッションの飛行13日目(2022年11月28日)、オリオン探査機は、地球からの最大距離に達した。

地球から43万キロ以上離れた場所で、その遠い逆行軌道は、また、オリオンを月から約70,000キロメートルの距離に置いた。

飛行13日目の、このフレームの同じ視界には、宇宙船の視点からは、地球とその大型の自然の衛星(月)が見かけの大きさがほぼ同じくらいに現れている。

フライト26日目(2022年12月11日)、この無人宇宙船は母星に着水し、歴史的なアルテミスI号ミッションを終了させた。

月の周りに4人の宇宙飛行士を運び帰還するアルテミスIIミッションが、2月8日以降に打上げられるだろう。

<ひとこと>: 1月末に掲載されたこの記事では、アルテミスIIの打上げは2月8日以降とされていますが、 最新の記事 では3月以降になるようです。大判はイメージのリンクから。

アルテミス計画は、月有人探査から月への永住、また将来の火星有人探査にも及ぶ長期目標のため、オリオン有人宇宙船、SLS打上ロケットの開発をはじめ、その工程は着実に進められており、アルテミスIIの打上げも、いっときは、昨年早期の実施が予定されていました。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 2月9日(月)
フェルミ、若い星団がガンマ線の泡を吹出す様を見る

NASAのフェルミガンマ線宇宙望遠鏡を使って、天文学者達は、初めて、銀河システムの若い星団からのガスの噴出を追った。これらの洞察は、宇宙がどのように進化してきたかを理解する助けとなっている。

この星団はウェスタールンド1(Westerlund 1)と呼ばれ、南の星座アラ(Ara;さいだん座)の約12,000光年にある。ミルキウェイ銀河に最も近く、最も巨大で、最も輝くスーパースタークラスターである。ウェスタールンド1が肉眼で見えない唯一の理由は、厚いダストの塊に囲まれているからである。その流出は銀河の平面の下に広がり、宇宙線と呼ばれる高速で研究が難しい粒子で満たされている。

この結果を詳述した論文は12月9日にNature Communicationsに掲載された。

<イメージの説明>: 超星団ウェスタールンド1のこのイメージは、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の近赤外線カメラで撮影された。この星団は可視光波長では、赤外線が通過できるダストの雲によってほとんど隠されている。ウェスタールンド1の大規模で密度が高く多様な大質量の恒星群の、他に知られている対応する星は、我々の銀河系には存在しない。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Jeanette Kazmierczak (著者名です)

 2月8日(日)
宇宙から見た地球:オリンピック地図
(ヨーロッパ宇宙機関)

ミラノ・コルティーナ競技大会とも呼ばれる今年のオリンピックは、地理的に広範囲にわたり、ミラノ、ボルミオ、リヴィーニョ、アンテルセルヴァ、コルティーナ・ダンペッツォ、プレダッツォ、テセロ、ヴェローナなど、イタリア北部の異なる地域や会場で同時に開催される。

この雲のない写真の上部はアルプスの山々や谷が支配的であり、ほとんどの会場がそこに位置している。

北東にはコルティナ・ダンペッツォ(参考:最も右の〇印  Cortina d’Ampezzo)があり、今年の大会の名前の由来となった町である。しばしば「ドロミテの真珠」と呼ばれるコルティナは、これらの劇的な山々の中心に位置し、ユネスコの世界遺産にも指定されている。有名な冬季スポーツリゾートであるコルティナは、1956年の冬季オリンピックの開催地でもあった。

今年の開会式はミラノのサン・シーロ・スタジアムで開催される。イメージの左下隅に、アルプスの下に広がる灰色の部分が見える。ミラノはローマに次いでイタリアで2番目に人口の多い都市であり、その広大な都市圏はロンバルディア州と東ピエモンテ州にまたがっている。

さらに東には、ガルダ湖の深い青色の水が中央に際立っている。370平方キロメートルの広さを持つガルダ湖はイタリア最大の湖であり、アルプスで3番目に大きい湖である。

ガルダ湖の東にはヴェローナ市があり、閉会式が開催され、2週間にわたるスポーツイベントが幕を閉じます。ヴェローナの歴史的な都市建築、例えば有名なアレーナ(円形ローマ時代の円形闘技場)はユネスコの世界遺産に登録されている。3月6日には、アリーナでパラリンピック冬季競技大会の開会式も開催され、第1回パラリンピック冬季大会の50周年を記念する。

さらに東の右下には、もう一つの有名なイタリアのランドマーク、三日月形のヴェネツィア潟とアドリア海沿岸の浮遊都市ヴェネツィアを構成する島々のターコイズ色が見える。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Observing_the_Earth(ESA)

 2月7日(土)
SPHEREx 天文台による最初のスカイマップ

<イメージの説明>: NASAの SPHEREx天文台は、2025年12月18日に公開されたこのイメージのように、102色の赤外線で空全体をマッピングした。このイメージには、主に星(青、緑、白)、熱い水素ガス(青)、宇宙のダスト(赤)から発せられる色を特徴を持っている。

SPHEREx --- The Spectro-Photometer for the History of the Universe, Epoch of Reionization and Ices Explorer
 --→ 宇宙の歴史、再電離時代、氷探査機のための分光光度計

人間の目には見えないが、これら102の波長の赤外線光は宇宙に広く存在しており、このように空全体を観測することによって、ビッグバンの1兆分の1秒の10億分の1に起こった劇的な出来事が、宇宙の数億の銀河の3D分布にどのように影響を与えたのかなど、大きな疑問に答えることができる。

さらに、科学者達は、このデータを使って、宇宙の約140億年の歴史の中で銀河がどのように変化してきたかを調査し、我々の銀河における生命の主要な成分の分布についても学んでいる。

<ひとこと>: SPHEREx (右図のリンク先に紹介動画 YouTube )は、2年間計画されたミッションであり、全天空のスペクトル探査を提供します。この天文台はミルキウェイ銀河の4億5千万個以上の銀河と1億個以上の星のデータを収集し、宇宙の起源を探求します。

<出典>:  Jet Propulsion Laboratory

 2月6日(金)
オーロラの「宇宙バッテリー」の動力を特定
付:2月4日の太陽面爆発

NASAのミッションからの記録された観測データを精査して、科学者達は、オーロラ・アーク(auroral arcs)と呼ばれるオーロラの一種の動力源について謎を解明したかも知れない。--- その答えは宇宙波だと言われている。

地上から見るとオーロラのアークは緑色であり、夜空を流れる光のカーテンのように見える(トップの図)。宇宙から見ると、それらは細い緑色の線、つまり弧として大気を横切って現れる(右下の図)。

科学者達は、宇宙空間の電場(electric field)によって加速された電子が大気中の原子に衝突し、光を放つことでオーロラのアークが形成されることを知っている。電場はオーロラ・アークの「宇宙のバッテリー」のように働くが、科学者達は、そのバッテリーを何が動かしているのかは確かではなかった。

手がかりを探す中で、カリフォルニア大学のチームは、2015年4月にNASAのヴァン・アレン探査機、米軍の防衛気象衛星プログラムF19、NASAのTHEMISミッションの地上カメラによって同時に観測されたオーロラ・アークを発見した。これらの観測を組み合わせたことで、長い時間にわたる異なる視点が得られ、弧の形成に寄与した宇宙の条件についてさらに多くのことが明らかになった。

この結果は1月13日にNature Communicationsに掲載され、電場は地球の磁力線に沿って伝わる宇宙のアルフェン波(Alfvén waves)によってエネルギーが供給されていることを示唆している。

同様の粒子の加速は、NASAのジュノ宇宙船によって木星の周りでも観測されている。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Vanessa Thomas(著者名です)

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<付記>: 

このところ太陽面での爆発が続いていますが、 NASAの発表 によれば、米国東部標準時間2月4日午前7時13分(日本時間2月4日水曜日午後9時13分)に、 SDO 衛星によって、再び巨大爆発が確認されました。(左の図)

なお、右の図(Space Weather News)は、2月3日に、マニラから、アマチュア天文家 James Kevin Ty によって撮られた爆発周辺の図。(イメージは著作権に注意)

 2月5日(木)
太陽から強いフレアが噴き出す

<左イメージの説明>: NASAの太陽力学天文台(SDO)は、2月3日に、太陽の上半分に明るい閃光として見えるこの太陽フレアの画像を捉えた。イメージは極端紫外線の一部を示しており、フレアで非常に高温の物質を際立たせ、赤で示されている。

 

太陽は強いフレアを放出し、東部標準時2月3日午前9時8分(日本時間2月3日午後11時8分)にピークに達した。太陽を常に観測しているNASAの太陽力学天文台(SDO)がこの出来事のイメージを撮った。

太陽フレアは強力なエネルギーの爆発である。そのフレア(火炎)や太陽の噴出(eruption)は無線通信、電力網、航法信号に影響を与え、宇宙船や宇宙飛行士にリスクをもたらす。

<右イメージ>: NASAのSDOは、2月3日に太陽の上半分にある明るい閃光として見られるこの太陽フレアを捉えた。このイメージ(リンク先に動画)は極端紫外線の一部を写しており、フレアで非常に高温の物質を際立たせている。

このフレアはX1.5フレアに分類される。Xクラスは最も激しいフレアを示し、数値はその強度を示す情報を提供している。

このような宇宙の天候が地球にどのような影響を与えるかを知るには、米国政府の宇宙天気予報、監視、警告、警報の公式情報源である NOAA宇宙天気予報センター を見よう。NASAは国の宇宙気象の研究部門として機能している。NASAは太陽の活動から太陽大気、地球を取り巻く空間の粒子や磁場に至るまで、あらゆるものを研究する宇宙船群で太陽と宇宙環境を絶えず観測している。

<ひとこと>: 右下のイメージのリンク先は動画 .mp4 です。

これは太陽黒点4366(2月3日の記事参照)の再爆発によるものです。このところ太陽の激しい爆発が続いています。2月3日の記事は Space Weather News からですが、今日の記事はNASAからです。太陽は、今、11年周期の最盛期を過ぎたところにあります。

<出典>: Sarah Frazier(著者名です)

 2月4日(水)
NASAの分析、2025年のラニーニャは
海面上昇を限定的にしたことを示す

穏やかなラニーニャは、アマゾン盆地により多くの降雨をもたらし、地球の海洋の記録的な温暖化による海面上昇を相殺した。

2025年の世界の平均海面上昇は前年に比べて鈍化したが、これは主に年間を通じて続いたラニーニャ現象の影響である。NASAの分析によれば、昨年の海の平均高度は0.08センチメートル上昇し、2024年の0.59センチメートルから減少した。

2025年の数値も、1990年代初頭からの上昇率に基づく長期予想の年間0.44センチメートルを下回った。

この期間、海面は上昇傾向が強まっているが、平均高度の上昇が少なかった年は通常ラニーニャ期に起きた。ラニーニャはエルニーニョと南方振動サイクルの一部であり、東太平洋を冷やし、南米の赤道付近の地域に多くの降雨をもたらすことが多い。

このグラフは、5つの国際衛星の一連のデータに基づき、1993年から2025年までの世界平均海面上昇を示している。赤い線は増加の加速を示しており、30年以上で倍増している。赤い線は将来の海面上昇の予測である。

現在のラニーニャは比較的穏やかである。それでも、アマゾン川流域に降り注いだ追加の降水は、水全体が海洋から陸上へと移動する一因となった。この効果は一時的に海面を下げる傾向があり、氷河や氷床の融解や、また、気温の上昇に伴う水の膨張による上昇に伴なった海面の上昇を相殺する。2025年の純結果は、平均より低い海面上昇だった。

ジェット推進研究所の海面研究者は指摘する。天候は我々に激しい波乱をもたらす。昨年の海面上昇に見られたのもその一環である。しかし、このサイクルは長くは続かない。アマゾンの余剰の水は1年も経たずに海に到達し、急速に上昇させるだろう。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Jet Propulsion Laboratory

 2月3日(火)
大きな太陽黒点警報
(Space Weather News)

太陽黒点4366は、週末が始まったときにはまだ存在していなかった。今や地球のほぼ10倍の広さを持つ巨大な存在となった。

黒点の急速な成長により不安定になり、実際に、既に三重のピークのM7-X1-M6のフレアを放出している。さらにフレアが控えている。

新しい黒点4366号は不安定な「デルタ級」の磁場を持ち、強い太陽フレアではじけている。今日早く、M7-X1-M6 のフレアを発生させ、合計で6時間以上持続した。X は、NASAの SOHO のこのスナップショットにおける地点を示している。(左図)

フレアからの極端紫外線が地球の大気上部を電離させた。これによって、南大西洋を中心とした短波ラジオの遮断が発生し、南アメリカとアフリカの端に接触した(右図)。アマチュア無線オペレーターは、国際時間12時30分(日本時間2月1日午後9時30分)ごろに、20MHz以下の周波数で、数時間にわたり信号が失われた可能性がある。

コロナ質量放出(CME)は地球に向かっているのだろうか? まだ結論は出ていない。初見のデータは「NO」を示唆しているが、この結論は、NOAAやSOHOコロナグラフの新たなデータによって覆されるかもしれない。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。
<注>: 最近の太陽面爆発は大きく時には地球に大きな影響を与えることがあります。このコーナーでは、できるだけ取り上げてはいますが、しばしばその影響が掲載に間に合わないことがあり、省くことも多くあります。

<出典>: Space Weather News

 2月 2日(月)
ガリレオの探査、エウロパのアンモニアを示す

数十年前のデータを用いた新たな分析が重要な成果が明らかにした。それは、木星の衛星エウロパの表面にアンモニアを含む化合物が初めて発見されたことである。アンモニアは窒素を含む分子であり、窒素は、炭素、水素、酸素と同様に、我々が知る生命にとって重要な役割を果たしている。エウロパでの初の検出として、この発見は、この氷の惑星とその広大な地下の海洋の地質や潜在的な居住可能性に重要な意味を持つ。

1995年から2003年の間、NASAのガリレオ探査機は木星システムを調査した。ジェット推進研究所の研究者による最近の論文は、そのミッションの近赤外線マッピング分光器のデータを再検証している。そのデータの中には、この月の凍結した表面の亀裂付近にかすかなアンモニアの信号があり、そこからアンモニア化合物を含む液体の水が上昇すると予想されている。これらの化合物は、地質学的には、最近の低温火山活動を通じて地表に到達した可能性がある。

これは、アンモニアが水の凍結点を大幅に下げ、一種の不凍液として作用するためである。アンモニアは宇宙環境でも寿命は短い。これらの特性、および、エウロパ表面の大きな亀裂や穴の近くで検出されることから、この月の地下の海や浅い地下における、アンモニアを含む化合物の活発な存在が示唆される。

この発見は、過去の宇宙ミッションで収集された遺産データセットの継続的な価値を強調しており、研究者達は、現代の分析技術を使って新たな発見を探すことができる。また、2030年4月に木星システムに到着する予定のエウロパ・クリッパー(Europa Clipper)ミッションによる追跡調査の魅力的なターゲットも提供している。

<イメージの説明>: この合成画像では、赤いピクセルがアンモニアを含む化合物が検出されたエウロパの表面の位置を示している。紫色はそのような検出がないことを示している。1997年にNASAのガリレオ探査機によって記録されたデータが、その月面の一部を拡大した白黒のモザイクに重ねられている。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  NASA Science Editorial Team

 2月1日(日)
ウェッブ宇宙望遠鏡からの木星

ウェッブによるこの赤外線の木星のイメージは非常に示唆的である。

例えば、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(Webb)による木星の高解像度赤外線イメージは、大赤斑を含む高く浮遊する明るい雲と低空の暗い雲の違いを明らかにしている。

また、ウェッブの写真には、木星のダストの輪、極地の明るいオーロラ、木星の衛星アマルテアとアドラステアもはっきりと見えている。

大型の火山の衛星イオの磁気による荷電粒子の軌道も南のオーロラに確認できる。

ウェッブの光学システムの周りで光が明らかに回折し、筋線を生むほど明るい物体もある。

地球近く、太陽を周回するウェッブ望遠鏡は直径6メートル以上であり、ハッブルの6倍以上の光を集める面積を持ち、これまでに打上げられた中で最も大きな天文望遠鏡である。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。なお、非常に精緻な大型のイメージなのでダウンロードには時間がかかります。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 1月31日(土)
宇宙からの地球:巨人の運命
(ヨーロッパ宇宙機関)

コペルニクス・センチネル2号の南大西洋上空のこのイメージは、かつて世界最大の氷山であったA23a氷山のクローズアップである。珍しく雲のないこのイメージは、間もなく氷山が完全に崩壊する最初の兆候を示している。

A23aは1986年に南極の西のフィルヒナー・ロンネ(Filchner-Ronne)氷棚から崩れた。当時、その面積は約4000平方キロメートル、ローマの3倍以上の大きさがあり、世界最大の氷山だった。数十年にわたって海底に座礁していた後、2020年に支えを失い、ウェッデル海(Weddell Sea)に浮かび始め、2023年11月には急速に南極の海域から離れて漂い始めた。

風と海流に駆動された氷山は、さらに約2000km北へ進み、暖かい南大西洋の水域に向かい、2025年5月にサウスジョージア島(South Georgia)に到達し、そこで崩壊し始めた。

2025年を通じて、A23aはより小さな氷塊に分裂し、その大きさが大幅に縮小している。2025年12月20日のこのイメージでは、氷山はサウスジョージアの北西約150キロメートルに位置し、さまざまな大きさの多数の氷山に囲まれている。表面積の約4分の3を失ったものの、A23aは依然として約1000平方キロメートルを覆う開放水域に浮かぶ最大級の氷山の一つである。

氷山の表面や南側の氷山に見える鮮やかな青い部分は融解水の池であり、氷山の急速な衰退の明確な兆候である。

この崩壊は、この北まで到達する氷山に典型的なものであり、海水温の上昇と気象条件が原因である。A23aは海流に押し込まれてさらに暖かい海域へ向かっており、間もなく、同じ海域で崩壊した他のメガバーグと同様の運命を辿ることになるだろう。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Week in images (ESA)

 1月30日(金)
初期宇宙で最速級に成長する超巨大ブラックホールを発見
(すばる望遠鏡)

約 120 億年前の初期宇宙で、想像を超える速さで成長する超巨大ブラックホール(クエーサー)が見つかりました。早稲田大学や東北大学の研究者を中心とする研究チームは、すばる望遠鏡による観測から、非常に多くのガスを飲み込みながら成長しているにもかかわらず、X線でも電波でも明るく輝く特異なクエーサーを発見しました。これまで同時には起こらないと考えられてきた現象が重なって確認されたことで、超巨大ブラックホールの成長のしくみに新たな視点をもたらす成果です。

多くの銀河の中心には、太陽の数百万倍から数百億倍もの質量を持つ超巨大ブラックホールが存在します。ブラックホールは周囲の物質を引き寄せて成長し、その過程で強い光を放ちます(図1)。ブラックホールの周りには、ガスが円盤状に回り込む構造(降着円盤)や、より内側の高温ガス領域、さらに一部の物質が高速で噴き出す「ジェット」が形成される。そのため、可視光や紫外線、X線、電波など、さまざまな種類の光で観測される。特に明るいものは「クエーサー」と呼ばれますが、こうした天体がどのように成長し、その母銀河の成長とどのように関連しているのかは、いまだ大きな謎です。

--- 以下略。

<ひとこと>: 大判イメージを含む詳細は下記のリンク先から。

<出典>:  すばる望遠鏡

 1月29日(木)
ジュノ、エウロパの氷の殻の厚さを測定する

木星の衛星の海洋を覆う氷の殻の厚さの新たな測定を太陽光発電の宇宙船の結果が提供している。

NASAのジュノ・ミッションのデータは、木星の衛星エウロパを覆う氷の殻の厚さと地表面下の構造に関する新たな知見をもたらした。ミッションの科学者達は、宇宙船のマイクロ波放射計(MWR)を用いて、2022年のジュノのエウロパ近視時に観測された地域で、殻の平均厚さが約18マイル(29キロメートル)であることを突き止めた。このジュノ測定は、氷の殻の厚さが半マイル未満から数十マイルまであることを示唆する薄い殻と厚い殻のモデルを初めて識別したものである。

地球の月よりやや小さいエウロパは、太陽系で最も優先度の高い居住可能性調査の科学目標の一つである。生命の要素は氷の殻の下にある塩水の海に存在している可能性を示唆している。氷の殻の厚さを含む様々な特徴を明らかにすることは、この月の内部構造や居住可能な環境の存在可能性を理解する上で重要なピースを提供する。

この新しい推定は、12月17日に学術誌『ネイチャー・アストロノミー』に掲載された。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Jet Propulsion Laboratory

 1月28日(水)
SPHEREx 天文台、他に類を見ない宇宙地図を完成させる

昨年3月に打ち上げられたNASAのSPHEREx宇宙望遠鏡は、わずか6か月で102色の全空の赤外線地図を初めて完成させた。

人間の目には見えないが、これら102波長の赤外線は宇宙に広く存在しており、このように空全体を観測することによって、ビッグバンから最初の兆分の一の1兆分の1秒に起こった劇的な出来事が、宇宙の数億の銀河の3次元分布にどのように影響を与えたのかなど、大きな疑問に答えることができる。

さらに、科学者達は、このデータを用いて、宇宙の約140億年の歴史の中で銀河がどのように変化してきたかを研究し、我々の銀河における生命の主要な成分の分布についても学ぶ。

地球を1日に約14.5周するSPHEREx (Spectro-Photometer for the History of the Universe, Epoch of Reionization, and Ices Explorer) は、北から南へと移動し、極地を通過する。空の円形の帯に沿って毎日約3,600枚のイメージを撮影し、地球が太陽の周りを回るにつれてSPHERExの視野も変化する。

6か月後、この天文台はあらゆる方向の宇宙を見渡し、360度の空全体を捉える。

<ひとこと>: イメージのリンク先は動画 Youtube です。

<出典>:  Jet Propulsion Laboratory

 1月27日(火)
オリオンからの地球のセット

2022年11月21日に撮影された宇宙からのこのスナップショットでは、80億人がまもなく姿を消そうとしている。

アルテミスIの任務の6日目、オリオン宇宙船の外部カメラで見た、彼ら(地球人:中央下)の故郷の惑星が月の明るい縁の向こうに沈もうとしている。

<参考>: オリオン(図の左側)
オリオンは宇宙有人宇宙飛行を意図してNASAによって開発された宇宙船。この試験初飛行は無人で行われた。NASA開発のSLSロケット(宇宙打上システム)によって打上げられる。

このとき、オリオンは、月面から130キロメートル以内まで接近した接近通過に向かっていた。このフライバイで得た速度は月の遠方の逆行軌道に到達するために使われた。

その軌道は月からさらに92,000キロメートル遠く離れて逆行軌道とされ、宇宙船は地球の軌道とは逆方向に周回していた。

月の周りを回りながら、オリオンは、2022年11月28日に地球からの最大距離約40万キロメートル強に達し、アポロ13号が樹立した有人宇宙探査機として最も遠い宇宙船の記録を上回った。

 

4名の宇宙飛行士達を乗せて月の周りを往復するアルテミスIIミッションは、早ければ2月6日に打ち上げられる予定である。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

オリオン宇宙船は既に打上台にセットされ打上準備に入っています。本サイトでは、この歴史的な試験飛行をお知らせすべく、間もなく「アルテミスII」のページを再整理し、この探査の一部始終を提供します。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 1月26日(月)
地磁気の嵐で「消息を失った」航空機
(Space Weather News)

<前書き>: 1月19日から21日にかけての巨大な太陽面爆発の地球への影響は大変大きなものがあり、既報の通り太陽サイクル25での巨大な出来事として記録に残るだろうと言われています。しかし、地上では、特に日本では、その影響を実感することは難しい。そこで、ここでは分かりやすい、過去のデータからの「飛行機に与える影響」の研究を取り上げてみます。

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「スペース・ウェザー」誌に掲載された新しい研究によれば、極端な地磁気の嵐の中を飛行するのはあまり良い考えではないかもしれないと示唆されている。2024年5月10日から13日にかけてのスーパー嵐の間、地球の電離層の乱れがヨーロッパ上空を飛行する飛行機のGPS追跡システムを妨害した。一部の飛行機は本来の位置から数百キロ離れた場所に一瞬だけ現れた。(左上の図:青は正常な検出、赤は異常な検出。)

ドイツ航空宇宙センターのエリック・シュメルターとイェンス・ベルダーマンの研究者達は、18,000機の航空機からの、7億件以上のADS-Bメッセージを分析した。ADS-Bメッセージは、航空機が約1秒に1回送信する短い無線放送で、GPS由来の位置を報告している。航空管制官や近隣の航空機は、これをリアルタイムの追跡に利用している。このスーパー嵐は数日間にわたって重大な位置の誤差を引き起こした。

この問題は、X5.8級の太陽フレアが地球に衝突した5月11日に、特に深刻だった。強烈な太陽のX線および電波の放射が、地球の太陽面のGPS信号に直接干渉を引き起こした。衛星-受信機リンクの最大53%が、北緯~50°以南の緯度で故障した。

地図の右の赤い点は、Xフレア中の169機の航空機の位置を示している。ADS-Bの通信では、これらの航空機がフレア中に突然「コースを逸脱」したと報告された。実際には、彼らは依然として普通に飛んでいた。

幸いにもトラブルはなかった。航空の安全は層の上に成り立っておりADS-Bはその一つに過ぎない。空港周辺では従来型のレーダー監視が引き続き可能であり、パイロットは自分の機体を完全に制御していた。ほとんどの場合、窓の外を見れば自分がどこにいるのかが分かった。しかし、より強く長引く嵐はさらなる問題を引き起こす可能性がある。

<ひとこと>: この研究の詳細は こちら(英語) から。但し、詳細かつ膨大な資料です。

<出典>:  Space Weather News

 1月25日(日)
宇宙から見る夜のヨーロッパ
(ヨーロッパ宇宙機関)

国際宇宙ステーションで撮影された7000枚以上の写真を組み合わせた合成に、ヨーロッパの夜が明るく輝いている。これは、これまでの宇宙のイメージを補正しカラーで制作された、初めてのヨーロッパの夜間のモザイクである。

この構図は2017年に撮影されたイメージを用いており、解像度は約100メートル/ピクセルである。国際宇宙ステーションは、2021年まで、夜間に地球のカラーイメージを撮影するのに適した唯一の宇宙船だった。解像度も同様に重要であり、宇宙飛行士達は、ピクセルあたり5メートルのイメージを撮影でき、現在の多くの衛星が提供できる能力を上回ることができた。

宇宙飛行士達の写真は、科学者達が人工の光をマッピングする最良の情報源として浮上している。すべての宇宙機関とそのクルーがこの取り組みに貢献しており、ヨーロッパ宇宙機関の宇宙飛行士達は、2010年にパオロ・ネスポリが宇宙からの夜間写真の先駆者の一人となっって以来、重要な役割を果たしている。

夜の街(Cities at Night)プロジェクトは、市民科学と人工知能を組み合わせることによって、数千枚のイメージやタイムラプスを処理し、歪みを修正し合成を作り上げた。合成の下部(北アフリカ)と上部(イギリスのスコットランド)の欠けている部分は、NASAの気象衛星スオミNPPのデータで埋められている。

異なる色は異なる照明技術を表しており、暖かく赤みが強いトーンは一般的にナトリウム光源を示す。白く青みがかった放射は街中の発光ダイオードランプ、つまりLED技術に由来している。人工光の白化は2017年と2022年の比較で確認できる。

科学者達によれば白と青の強い光への移行が大陸全体の自然な夜間サイクルを侵食している。過剰な照明は、人間を含む生物の昼夜リズムを乱し、種や生態系全体に悪影響を及ぼす。

科学的研究では、メラトニンの抑制、昆虫やコウモリの光に対する反応、そして夜空の星の可視性という三つの主要な悪影響が特定された。

「夜の街」は、2026年に、生物の多様性と生態系を保護するためのプロジェクトの一環として、ヨーロッパの人々が、自分の住む場所で光害がどのように変化してきたかを確認できるアプリを提供する。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Week in images (ESA)

 1月24日(土)
南大西洋のオーロラ異常
(Space Weather News)

嵐は終わった。3日間にわたる激しい地磁気の嵐の後、地球の磁場は再び静かになった。1月19日から21日まで、嵐は、15時間の間強烈(G4)、18時間以上にわたって強(G3)だった。ヨーロッパのほとんどと、少なくとも40州でオーロラが見られた。これはソーラーサイクル 25の最大の出来事の一つとして語り継がれるだろう。

南大西洋のオーロラ
南大西洋の異常はブラジルを中心とした地球の磁場の弱点である。そこでは、惑星の保護磁気シールドが他の場所よりも薄く、ヴァン・アレンの内側の放射線帯からのエネルギー粒子が地球に異常に近づくことを可能にしている。

南大西洋の異常現象では、太陽嵐が地球の防御を貫通できるのでオーロラが強いと考えられるかも知れないが実際はその逆である。複数の研究で、この異常現象ではオーロラは比較的弱いことが示されている。ある説では、異常現象内の弱く無秩序な磁場が、太陽風の粒子の集束や加速にうまく機能しないというものである。入射する粒子は明るく狭い光のカーテンを作らずに広がり、かすかで散らばった光だけをつくり出す。

別の現象、SARアークだったのかも知れない。SARアークは、地球のリング電流システムが熱エネルギーを上層大気に漏れ出す際に発生する、地磁気の嵐の際に現れる赤い帯である。

オーロラかSARアークか、いずれにせよ、1月19日の南大西洋の現象で何か異常な出来事が起きた。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。この太陽嵐に関する記事は1月19日追記、1月20日の記事から。この地磁気の嵐に関する日本の気象庁の発表は こちら(1月19日) から。世界各地から寄せられた、Space Weather Newsのオーロラの写真は Realtime Aurora Photo Gallery から。

<出典>: Space Weather News

 1月23日(金)
      極小の銀河にも衝突の痕跡?
     矮小銀河の外側に広がる星のしるし
(国立天文台)

すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラで、天の川(ミルキーウェイ)銀河の衛星銀河の周辺に広がる暗い星々を探した結果、これまで知られていなかった新しい構造が発見されました。この構造は、銀河同士の衝突や合体の痕跡と似通った特徴を持ちます。非常に小さな矮小銀河でも銀河衝突が起きていた可能性を示す重要な手がかりです。

天の川銀河の周囲には、古くから重力にとらえられて回り続ける小さな衛星銀河が数多く存在します。こうした矮小銀河は宇宙初期に生まれた「銀河の化石」ともいえる存在で、その構造を調べることで銀河がどのように成長してきたのかを知ることができます。従来、矮小銀河のような小規模な銀河は、ガスの流入や内部での星形成といった比較的単純な過程で形成されると考えられ、銀河同士の衝突や合体はほとんど起きないとみなされてきました。しかし近年、欧州宇宙機関のガイア衛星の観測により、一部の矮小銀河で本来の広がり(潮汐半径)を超えて星が分布している例が見つかり注目を集めています。一方、ガイアでは比較的明るい赤色巨星しか捉えられず、外側に広がる暗い星の分布を詳しく調べることは困難でした。そのため、外側の構造が天の川銀河の潮汐力によって後から引き伸ばされたものなのか、過去の銀河合体によって形成された、矮小銀河固有の構造なのかは、判断できていませんでした。

国立天文台、総合研究大学院大学、法政大学、東北大学などからなる国際共同研究チームは、満月9個分という世界最大級の広視野と 8.2 メートル望遠鏡の強力な集光力を兼ね備えた Hyper Suprime-Cam(ハイパー・シュプリーム・カム;HSC)を用いて、天の川銀河の衛星銀河であるこぐま座矮小銀河を撮像し、その星々を周辺部まで詳細に調べました。その結果、ガイアでは見えなかった多数の暗い星(主系列星)を検出し、矮小銀河の外縁部に広がる星々をこれまでにない精度で描き出すことに成功しました。

--- 以下、下記国立天文台のページから。

<ひとこと>: 大判イメージを含む詳細は、下記国立天文台のページから。

<出典>:  国立天文台

 1月22日(木)
モンスター銀河が見せる二つの顔: 激しい星形成の異なる起源
(ALMA:国立天文台)

初期宇宙にある3つの「モンスター銀河」をアルマ望遠鏡とジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡で詳細に観測した国際研究チームは、それぞれの銀河が大きく異なる姿を見せることを明らかにしました。詳細な解析から、モンスター銀河特有の非常に活発な星形成が、単一のメカニズムではなく複数の起源によって引き起こされていることが新たに示されました。巨大銀河形成の理解に新たな視点を与える重要な成果です。

およそ100億年から120億年前の初期宇宙では、大量の塵(ちり)に覆われながら、天の川銀河の約500倍ものスピードで星を作り出す銀河が存在していました。「モンスター銀河」とも呼ばれるこれらの銀河は、現在の宇宙に存在する巨大な銀河の祖先であると考えられています。

モンスター銀河は、宇宙誕生後わずか20億年ほどで急速に星を作り成長したと考えられていますが、なぜこれほど激しい星形成が起きたのか、その要因は長らく銀河形成・進化の謎でした。

最近までは、「自然発生的な」星形成が主な要因であると考えられていました。しかし、モンスター銀河は非常に遠方に存在するため従来の観測では解像度が足りず、その詳細を明らかにすることが困難でした。さらに、同程度の高い解像度で複数の波長(=異なる物理成分)を同時に比較できる観測は限られており、星形成の起源を直接確かめることができていませんでした。

--- 以下略。

<ひとこと>: イメージを含む記事の詳細は、下記、国立天文台のページからご覧ください。

<出典>:  国立天文台

 1月21日(水)
Proba-3:太陽の内側のコロナに目を向ける
(ヨーロッパ宇宙機関)

<前書き>: 1月19日の太陽面爆発(追記)を機に関連記事を連載していますが、折しも、1月19日のヨーロッパ宇宙機関のコーナーに太陽に関する掲載がありましたので、併記します。

太陽の内側のコロナは、我々の恒星の大気で最も熱い部分であり、このタイムラプスではProba-3のASPIICSコロナグラフが撮影した画像から創られた淡い黄色に見えている。

欧州宇宙機関のProba-3ミッションは、精密に制御された編隊で飛行し、軌道上で人工的な日食を作り出せる2機の宇宙船で構成されている。

このアニメーションは、Proba-3のASPIICSコロナグラフ(黄色の内側太陽コロナ)とNASAの太陽力学天文台(SDO)搭載の大気画像装置(AIA、暗いオレンジ色の太陽円盤)のデータを組み合わせている。

コロナは非常に高温であり、太陽の表面の約200倍も高温である。

太陽の近くに比較的冷たいプラズマ(荷電ガス)でできた構造が観測されることがある。これらは約10,000度であるが、周囲の100万度の高温コロナよりもはるかに冷温である。これらが「プロミネンス」と呼ぶ現象を生み出している。

プロミネンスは太陽から外側に広がり「噴出」し、分解してプラズマを異なる方向に送り出す。

このアニメーションは、2025年9月21日に、活動中の太陽を観測し、5分ごとに1枚の画像を撮影し、5時間で3回のプロミネンスの噴出を記録した結果であり、短期間にこれほど多くの顕著な噴出を見るのは稀である。

ASPIC機器は、2つの異なる「スペクトルライン」を含む複数のフィルターで太陽コロナを捉える。それぞれのラインはコロナガスに含まれる異なる元素に対応している。

このアニメーションで見られる顕著な噴出は、ヘリウム原子から放出されるスペクトルラインに捉えられ、皆既日食時に人間の目が黄色いASPIICフィルターを通して見る太陽大気に似た形で映し出された。SDO搭載のAIAのイメージは、ヘリウムによって生成される別のスペクトル線での放射を示している。

コロナの残るかすかな黄色い輝きは、太陽表面からの可視光線がコロナ電子で散乱した結果である。

搭載された位置特定技術により、Proba-3衛星の両者は、軌道上で日食を作り出すことができる。これにより、ミッションは、太陽のコロナの内側部分を観測でき、これまで一貫した太陽観測で欠けていたパズルのピースを科学者達に提供した。

<イメージの説明>: これはヨーロッパ宇宙機関のProba-3ミッションとNASAのSDOが撮影した偽色画像で構成されたGIFアニメーションである。暗い背景の中、太陽の円盤はSDOによって捉えられた濃いオレンジ色で示されている。薄い黄色い光の輪が太陽を包み込み、暗い宇宙の背景に対して輝く輪郭を作っている。この黄色い輪郭は、Proba-3によって捉えられた太陽の内側のコーナーを示している。黄色でも、太陽から外側に広がる明るい黄色の波状の噴出に似た3つの顕著な噴出が見える。まず右上に小さなものが、左上に大きなもの、右下に3つ目のものが続く。アニメーション全体は約4秒間続き、ループで再生される。

<ひとこと>: イメージのリンク先は動画 .gif です。

<出典>: Proba-3

 1月20日(火)
SDO による太陽の噴出

<前書き>: 昨日の太陽面爆発を機に、それぞれ独立した別の記事を二つ連載します。なお、左のイメージは動画 .mp4 です。クリックしてご覧ください。

この太陽から飛び出したものは何だろう?

太陽の表面からそびえ立つ太陽プラズマの巨大な構造物が突然現れ、宇宙空間へと広がった。その構造は、地球のほとんどが簡単に収まるほどで、劇的なコロナ質量放出(CME)の始まりを告げた。

この出来事は、2024年末に、NASAの太陽力学観測所(SDO:Solar Dynamics Observatory)によって鮮やかに記録され、継続的な監視によって宇宙の気象予報が向上し、太陽活動が、衛星、GPS、無線通信、地球の電力網にどのように影響するかを人類がより深く理解する助けとなっている。

この映像は、SDOの大気イメージングアセンブリ(AIA:Atmospheric Imaging Assembly)からの3つの極紫外線映像を融合させ、噴出の進行に伴い異なる温度のプラズマがどのように上昇したかを明らかにしている。ここでは赤は太陽の下層大気から持ち上げられた冷たく密度の高い物質を強調し、黄色は磁場が開くにつれて外側に伸びる、より高温の百万度のコロナループを描いている。

主爆発の後、太陽の磁場は急速に再編成される。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 1月19日(月)---追記
追記:極度なX級太陽フレア
(Space Weather News)

今日(国際時間1月18日 1809:日本時間1月19日午前3時9分)太陽黒点4341が噴出し、X1.9クラスの太陽フレアを発生させた。爆発は数時間続き、このフレアは「X1.9」以上に強力である。NASAのSDOのこのビデオがすべてを物語っている。

このフレアからの放射は特に南アメリカ大陸上空の地球の大気を電離させた。これによって、10 MHz以下の周波数で、1時間以上続く可能性のある短波無線の停止が発生した。

より注目すべきはCMEである。この爆発によって、地球に向う成分が大きく含まれる完全なハローCMEが放出された。NASAのモデルは、1月20日未明に地球に到達すると予測している。このインパクトは、中緯度のオーロラを伴う、強力なG3級地磁気の嵐を引き起こす可能性がある。

<ひとこと>: イメージのリンク先は動画 .gif です。完全な表示まで数秒掛かります。

<出典>: Space Weather News

 1月19日(月)
ベテルギウスとカニ星雲:星の死と再生

星(恒星)が死んだらどうなる? 2019年、ベテルギウスは明るさが薄れ、近いうちに超新星として爆発するのではないかという憶測が生まれた。まだ爆発することはないだろうが、近くのカニ星雲を観察することでその運命を予見することができる。

ベテルギウスはオリオン座の赤みがかった肩の星として見つけやすい。変光星ベテルギウスは、通常、オリオン座で、輝く青白色リゲルと最も明るい星の位置を争う。ベテルギウスは若い星であり、数百万年前と推定されているが、その巨大な大きさゆえに速く激しい生活を送っている。この巨大な星は超巨星として知られ、核の水素燃料を使い果たし、代わりにヘリウムを融合させ始めた。これによって星の外層が冷えて劇的に膨張した。

ベテルギウスは、火星と木星の軌道の直径の中間ほどのその巨大な大きさと、約642光年の比較的近い距離を持つために、詳細な表面観測ができる数少ない星の一つである。ベテルギウスは、また、「走り去る星(runaway star)」でもあり、その驚異的な速度は、より小さなコンパニオンの星との合体によって引き起こされた可能性がある。もしそうなら、ベテルギウスには実際には何百万年かで去るかも知れない! つまり、ベテルギウスはすぐには爆発しないか、明日爆発するかもしれない! この興味深い星に関してはまだまだ学ぶべきことが多くある。

<イメージの説明>: このカニ星雲のイメージは、五つの異なる望遠鏡のデータを組み合わせたものであり、超巨大アレイ(電波)は赤、スピッツァー宇宙望遠鏡(赤外線)は黄、ハッブル宇宙望遠鏡(可視光)は緑、XMM-ニュートン(紫外線)は青、チャンドラX線天文台(X線)は紫で示されている。これは、超新星として自己爆発し、4億個の太陽ほど明るく輝いた星の、膨張する気体の残骸として知られている。

カニ星雲(M1)は、空のベテルギウスの近く、近くの牡牛座にある。その幽霊のような蜘蛛状のガスの雲は、1054年に天文学者によって観測された超新星:巨大な爆発からの結果である。家庭の望遠鏡を使えばいくつかの細部が観察できる。しかし、その中心にある急速に回転する中性子星を明らかにできるのは高度な望遠鏡のみである。これは、あの大災害の最後の恒星の残骸である。これらのガス雲は巨大な星の激しい崩壊時に形成され、シリコン、鉄、ニッケルなどの重元素で宇宙を豊かにするために外へと拡大し続けている。これらの元素の豊かな雲は宇宙の肥料のようなものであり、地球のような岩石惑星を可能にしている。超新星は、また、星の形成を引き起こす強力な衝撃波を放出する。実際に、もし遥か昔の超新星爆発がなければ、太陽系も我々も存在しなかっただろう! かに星雲については、NASAのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の ビデオ(左図) でさらに詳しく学ぶことができる。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Kat Troche (著者名です)

 1月18日(日)
太陽軌道探査機、太陽の南極を見る
(ヨーロッパ宇宙機関)

地球から見ると、我々は、常に太陽の赤道の方向を見ている。今年、ヨーロッパ宇宙機関主導の太陽周回ミッションは、この「標準的な」視点から抜け出し、軌道を17度傾けた。これは惑星や他の太陽観測衛星が存在する黄道面から外れている。

今や、初めて、太陽の未踏の極をはっきりと見ることができる。このイメージは、2025年3月23日に、太陽軌道探査機が太陽の南極を撮影したものである。

このイメージは、太陽の外層大気(コロナ)にある100万度のガスから放たれる紫外線を捉える、探査機の極紫外線画像(EUI)装置によって撮影された。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Week in images (ESA)

 1月17日(土)
センチネル-6Bによるメキシコ湾流の海面高度
(ヨーロッパ宇宙機関)

このイメージは、2020年に打ち上げられたヨーロッパ宇宙機関のセンチネル6号の海面追跡衛星、センチネル6Bとその双子であるマイケル・フライリッヒの高度計データを組み合わせたものである。イメージは、アメリカとカナダの東海岸沖の北大西洋におけるメキシコ湾流の海流を示している。センチネル6B(S6B)とセンチネル6マイケル・フライリッヒ(S6MF)の「地上トラック」が、地図上で太いストリップ(strips)として示されている。

トラックの色は長期間の平均に対する海面を示している。赤は通常より高い海面、青は通常より低い海面を示す。メキシコ湾流の流れのシステムに関する知識は、船舶の航路や漁業の両面で重要である。背景のイメージは、2025年11月26日にコペルニクス海洋サービスが作成した衛星高度計データに基づく海面高度異常のグローバルマップを示している。すべての高度計の軌跡は、その日に収集されたデータを表示している。イメージは説明的なものであり、運用目的ではない。

このイメージは、ミッションのポセイドン-4二重周波数(CバンドおよびKuバンド)レーダー高度計のデータを用いて作成された。このレーダーは革新的なモードを採用しており、従来の衛星高度計設計と比べて性能が向上している。レーダー高度計の計器は、レーダーパルスが地球表面に到達し、衛星に反射するまでの時間を測定している。

<ひとこと>: 常に波に覆われている海面の高度が、平均と比べてセンチのレベルまで測定できるのは驚き。大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Week in images (ESA)

 1月16日(金)
SpaceX クルー11ドラゴン着水、

東部標準時午前3時41分(日本時間1月15日木曜日午後5時41分)、NASAの宇宙飛行士ゼナ・カードマンとマイク・フィンケ、日本の宇宙飛行士油井亀美也(JAXA)、ロシアの宇宙飛行士オレグ・プラトノフを乗せたスペースXのドラゴン宇宙船がカリフォルニア州サンディエゴ沖に着水した。

これによって、4名のクルーにとっての167日間の宇宙滞在が完了する。ミッションは、医療問題のために当初の予定より早く地球に戻った。クルーは安定している。

回収船のチームは、SpaceXドラゴンの安全確保と回収作業を行っている。高速艇チームが作業を終えると、回収船は、宇宙飛行士を中に入れたまま、ドラゴンをメインデッキに持上げる位置に移動する。メインデッキに到着すると、クルーは、宇宙船から脱出する。

NASAは、これまでに、4名全員が追加の評価のため地元の病院に運ばれ、地球上の医療資源を活用して可能な限りの最良のケアを提供すると発表した。

計画された一晩の入院を終えた後、クルーはヒューストンのジョンソン宇宙センターに戻り、家族と再会し、標準的な飛行後の再調整と評価を受ける。医療プライバシーのため、NASAがクルーの詳細をこれ以上共有することは適切ではない。

NASAは、午前5時45分から、着水後の記者会見を開く。

--- 以上、要点のみ。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Jason Costa (著者名です)

 1月15日(木)・・・その2
微小重力下での物理学を習ぶ
(国際宇宙ステーション研究:その2)

<お断り>: 掲載すべき記事が溜まっていますので、折に触れて、複数の記事を、同時掲載します。

この2025年10月20日の写真では、国際宇宙ステーションのディスティニー実験モジュール内の微小重力科学グローブボックス(MSG:Microgravity Science Glovebox)内で行われた流体粒子実験中に、小さなボールベアリングがより大きな中央のベアリングを囲んでいる。MSG内に設置されたバルク容器には粘性流体と埋め込まれた粒子が入り、振動する周波数で粒子が微小重力下でどのように集まり、より大きな構造を形成するかを観察している。この研究からの知見は、火災の抑制、月面のダストの軽減、宇宙空間での植物成長の進展につながる可能性がある。地球上では、これらの発見は花粉の拡散、藻類の繁殖、プラスチック汚染、嵐の時の海の塩の輸送の理解に役立つ可能性がある。

宇宙ステーションでの研究は、地球での潜在的な利益を明らかにするのみならず、アルテミスのような長期ミッションや将来の火星探査にも役立つ。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Monika Luabeya (著者名です)

 1月15日(木)・・・その1
水滴の科学
(国際宇宙ステーション研究:その1)

<お断り>: 掲載すべき記事が溜まっていますので、折に触れて、複数の記事を、同時掲載します。

NASAの宇宙飛行士ドン・ペティットが、帯電した水滴と、テフロン製の編み針を使って、静電気の力を実演している。

2025年2月19日の、この重なり合ったフレームのシリーズは、テフロンと荷電した水滴の独特な引力の反発の特性を示し、これは、太陽からの荷電粒子が地球の磁場に触れたときにどのように振る舞うかに似ている。---宇宙から来た高エネルギー粒子が大気中の原子や分子と衝突することによってオーロラが形成される。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Monika Luabeya(著者名です)

 1月14日(水)
ガイア、幼い星のシステムに惑星の痕跡を見つける
(ヨーロッパ宇宙機関)

我々の太陽系のような惑星のシステムがどのように形成されるのか考えたことはあるだろうか? ヨーロッパ宇宙機関のガイア宇宙望遠鏡のおかげで、我々はこれらのダストの環境の宇宙の裏側を一目で垣間見ることができる。

コラージュの右下端には太陽系が100万年の時の推測を示している。

すべてのシステムは、巨大なガスとダストの雲から崩壊した、非常に若い星達を中心に形成されている。

雲が自らの重力で崩壊した後、それらはより速く回転し、熱く密度の高い中心を持つ円盤状になった。これらの中心が星となり、時には複数の星が形成されることもあった。それらの周囲の円盤は原始惑星円盤(protoplanetary disc)と呼ばれる。

ここに示されている31の幼児のシステムは、アタカマ大型ミリ波アレイ(ALMA)地上望遠鏡で見た、オレンジ気味の紫で示されている。

天文学者達は、原始惑星円盤に残った物質が集まって惑星を形成すると予想しているが、これまでは、円盤内のダストやガスのために、それらを発見するのは非常に難かしかった。これまでのところ、星を形成する惑星が検出されたのはごく僅かである。

そこで登場するのがガイアである。

98の若い星のシステムの31で、ガイアは、見えない仲間が存在することを示唆する微細な動きを検出している。その7つのシステムでは、観測された運動が惑星質量の天体と一致している。8つのシステムでは、褐色矮星の存在と最もよく一致している。褐色矮星は惑星より大きく星より小さい天体である。残りの16の星のシステムには、おそらく追加の星が存在すると考えられる。

ガイアが予測するこれらの仲間の星のシステムの中の位置は青色で示されている。我々の太陽系の基準イメージでは、木星の軌道も青で示されている。

ガイアは、惑星やコンパニオンの星が星に引き起こす重力の引っ張り、すなわち「揺らぎ」という独特の能力により、幼児の星のシステムでの伴侶を発見した。この技術は古い星の周りで仲間を見つけるために既に使われていた。しかし、今、このガイアの技術を使って、形成中の星の周りの惑星やコンパニオンの星を発見した。

ガイアの調査の全天の大規模な特質によって、チームは、初めて数百の形成中の星を調査し、大規模なサンプルのコンパニオンの星を特定することができた。これは、一度に数個の恒星しか狙えない高コストの地上探索とは対照的である。

このガイアの能力は、恒星や惑星形成の分野を革命的に変えている。すでに、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のような望遠鏡で、幼児のシステムの内側の円盤をより詳細に調査できるようになった。

ガイアの4回目のデータ公開により、さらに多くの隠された惑星が発見される見込みである。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Gaia

 1月13日(火)
NASA、ゲートウェイの電力システムを初めて稼働

NASAのこの電力&推進装置(Power and Propulsion Element)の開発は、月軌道上のゲートウェイに電力を供給するために設計された太陽電気推進型宇宙船である。

60キロワットの出力を発揮でき、昨年初めに無事稼働した。このマイルストーンでは、エレメントが、宇宙船に、電力、高速通信、姿勢制御、軌道間の維持および機動能力を提供できることを示している。

この動力・推進装置は、NASAのグレン研究所が管理し、カリフォルニアのランテリス・スペース・システムズが製造している。

<イメージの説明>: 2025年9月29日に、カリフォルニア州パロアルトのランテリス・スペース・システムズで、ゲートウェイの動力推進要素(PPE)の主要構造が、組み立て、統合、試験されている。

<ひとこと>: 記事は要点のみ。

<出典>:  Briana R. Zamora (著者名です)

<参考>: 月探査アルテミス計画は、将来の火星探査にもつながる非常に壮大かつ長期間のミッションです。今年前半には、アポロ以来の有人探査アルテミスⅡ(今回は月周回のみ)が予定されています。
月ゲートウェイは、この月探査ミッションの中で、初期に、月の軌道上に配置されるステーションであり、今後10年間以上軌道に留まり、月探査を行う宇宙飛行士達に対して生活と作業の場を提供し、月面およびその周辺での長期的な探査を支援します。
その構成要素の一部は日本も分担します。

(右はゲートウェイの想像図)

 1月12日(月)
国際宇宙ステーションの指揮権交代が予定される

NASAは、東部標準時間1月12日(月)午後2時35分(日本時間1月13日火曜日午前4時35分)から、国際宇宙ステーションの指揮権交代式を生中継する。中継は、 NASAプラス 、Amazon Prime、及び NASAのYouTubeチャンネル を通して放送される。
クルー11が宇宙ステーションからの出発準備を進める中で、NASAの宇宙飛行士マイク・フィンケは、遠征74の指揮をロシアの宇宙飛行士セルゲイ・クド・スヴェルチコフに引き継ぐ。

1月14日水曜日の切り離しに続いて、クルー11は、1月15日木曜日午前3時40分(日本時間1月15日木曜日午後5時40分)頃に、カリフォルニア沖に着水する。NASAとSpaceXは、現在帰還に適した着水ゾーンの気象状況を調査している。

★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

参考までに、現在、国際宇宙ステーションに接続されているクルー船、補給船を載せておきます。現在のこの接続状況は最多と言えます。
今回切り離され帰還するのは左から3番目 Crew-11 Dragon です。

図の左から。
1 CRS-33 Cargo Dragon --- ドラゴン CRS-33 貨物船(米:スペースX)
2 HTV-X1 --- 「こうのとり」補給船(日本:JAXA)
3 Crew-11 Dragon --- ドラゴンクルー船11(米:スペースX)
4 Cygnus-23 --- シグナス貨物船(米:オービタルサイエンシーズ)
5 Soyus MS-28 --- ソユーズクルー船(ロシア:ロスコスモス)
6 Progress 92・93 --- プログレス92・93貨物船(ロシア:ロスコスモス)

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  NASA Communications

 1月11日(日)
国際宇宙ステーション遠征74出発準備

2025年12月8日に始まり、2026年夏終了する予定であった遠征74(Expedition 74)クルーの4名は、スペースXのドラゴンクルー船で地球への帰還の準備を進めている。出発準備の一環として、国際宇宙ステーションの住民達は、宇宙服のメンテナンスと、併せて宇宙生物学の調査、人工知能の研究も実施した。

ミッション管理者は、この軌道の前哨基地で生活し勤務する4名のSpaceXクルー11の帰還日を前倒しすることを決定した。出発日はまだ発表されていないが、クルーはドラゴンの圧力スーツの適合性や操作性の点検を始めている。この適合性の検証は、脊椎が伸び、微小重力下では体液が頭部に向かって移動するために、胴体や四肢の寸法に影響を与えるため必要となる。また、4名はスーツの音声・映像通信システムのテストも行った。

ドラゴン指揮官ゼナ・カードマンは、NASAの宇宙飛行士パイロットのマイク・フィンケ、JAXAの油井亀美也、ロシアのオレグ・プラトノフをドラゴンに乗せて地球へ帰還させる。4名は、自分の持ち物を集め、宇宙船に積み込むための梱包を始めた。

カードマンは金曜日にクエスト・エアロック内で宇宙服の2着にも取り組んだ。彼女は船外活動で体温を調整する宇宙服内部の水冷ループを清掃し洗浄した。その後、彼女は電源を切ってスーツを点検し、ハードウェアや部品、バッテリーを取り外した。

--- 以下略。

<出典>: Mark A. Garcia(著者名です)

<追記>:NASA1月9日(日本時間1月10日)発表:
NASAとスペースXは、気象条件に変化がないかぎり、東部標準時間1月14日水曜日午後5時(日本時間1月15日木曜日午前7時)以降の国際宇宙ステーションからのSpaceXクルー11ミッションのドッキング解除を目指している。

以下その概要:日本時間は24時間表示
Jan.14 3:30 p.m.(日本時間15日05時30分) – ハッチ閉鎖
    5 p.m.  (日本時間15日07時00分) – 切り離し
Jan.15 2:50 a.m.(日本時間15日14時50分) – 軌道離脱点火
    3:40 a.m.(日本時間15日15時40分) – 着水

<参考1>:遠征74(Expedition 74)の構成
➀ 帰還するメンバー: スペースXのドラゴン宇宙船をベースとするメンバー:指揮官:ゼナ・カードマン(Zena Cardman:女性)、パイロット:マイク・フィンケ(Mike Fincke)、油井亀美也(JAXA)、オレグ・プラトノフ(Oleg Platonov:ロシア)
➁ 残留するメンバー:ロシアのソユーズ宇宙船をベースにするメンバー3名(ロシアの2名、アメリカの1名)

<参考2>: 
遠征74(Expedition 74)--74は、国際宇宙ステーションへの派遣部隊の初期からの通し番号。
SpaceXクルー11--11は、スペースシャトルの事故と退役によって近地球軌道でのミッションを民間委託にする決定後、SpaceX社のドラゴンクルー船による派遣の通し番号。

なお、Expedition XX は、日本では'長期滞在XX'と示されることもあるが、 Expedition は本来「遠征、長征など、距離に概念を置く言葉」なので、ここでは「遠征」と訳している。

<ひとこと>: 記事は要点のみ引用し編集している。
トップのイメージは、2025年8月30日に、油井飛行士が、地球上空261マイルの国際宇宙ステーションから撮った、南ヨーロッパと北西地中海沿岸の写真。左はイタリアのポー渓谷都市回廊(Po Valley urban corridor)が、ミラノやトリノの大都市圏とその周辺郊外と共に輝いている。

 1月10日(土)
国際宇宙ステーションの運用に関する最新情報

<概要>: NASAは、米国東部時間1月8日午後5時に予定された記者会見で、国際宇宙ステーションの SpaceX クルー11を、その一人の健康問題から、早期に帰還させると発表した。 SpaceX クルー11は4名、その中には日本の油井亀美也飛行士も含まれているが、健康問題の対象が油井飛行士ではないことは明らかになっている。4名の帰還日時は未定であるが早急に決定される予定である。なお、国際宇宙ステーション派遣の飛行士が任務半ばで帰還に至るのは初めてのことであるが、医療関係の準備の整っていない宇宙ステーションでは、地球上からの遠隔診断などの実験も計画的に進められており、将来の宇宙探査に備えた研究も積極的に行われている。今回の事態は、そのような意味で重要な機会にもなるだろう。

以下、早期帰還決定に至るまでの、この数日の発表を挙げて置く。

     ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★      

1月8日午後6時46分(日本時間1月9日午前8時46分)発表:
NASAは、当初1月8日に予定されていた船外活動を延期すると発表した。これは、現在軌道実験室で生活し、働いているクルーの健康問題を監視していることによる。この件はクルーの一人に関わっていた。医療プライバシーのため、これ以上詳細を共有することは適切ではない。

1月8日午後2時48分(日本時間1月9日午前4時48分)発表:
NASAは、東部標準時木曜日午後5時に、ワシントンの本部から、国際宇宙ステーションとそのクルーについての生中継での記者会見を開催する。1月7日、同機関は当初1月8日に予定されていた船外活動を延期すると発表した。これはクルーの健康上の懸念を監視していることによる。

1月8日午前9時19分(日本時間1月8日午後11時19分)発表:
国際宇宙ステーションでの医療状況に関する以前の連絡の更新として、この件は安定している1名のクルーに関するものだった。ミッションを安全に遂行することが最優先事項であり、クルー11のミッションの早期終了の可能性を含むあらゆる選択肢を積極的に検討している。これらはNASAとパートナーが訓練し、安全に実行するために準備していることによる。今後24時間以内にさらなる更新をお伝えする。

1月7日午後5時21分(日本時間1月8日午前7時21分)発表:
NASAは1月8日木曜日の国際宇宙ステーション外での船外活動を延期する。同機関は水曜日の午後、軌道複合施設内で発生したクルーの医療上の懸念を監視している。医療プライバシーのため、NASAがクルーの詳細をこれ以上共有することは適切ではない。状況は安定している。

1月7日午後1時24分(日本時間1月8日午前3時24分)発表:
遠征74は、2026年最初の船外活動に向けて最終準備を進めており、木曜日に2人のNASA宇宙飛行士が国際宇宙ステーションから電力アップグレード作業のために出発する。科学活動も軌道前哨基地内で継続され、水曜日の調査は、物理学、微生物学、人工知能、地球観測に焦点を当てた。

<ひとこと>: トップのイメージは、船外活動の準備を進める飛行士達。奥の平服は油井亀美也飛行士。大判はイメージのリンクから。

<出典>: International Space Station

 1月 9日(金)
惑星の配置と太陽周期
(Space Weather News)

今週、木星と金星は太陽の反対側に位置する。一部の研究者達にとって、この幾何学は単なる天体の偶然以上のものとされている。少数ながら、この継続的な研究の人達は、惑星の配列が太陽活動の調節に寄与していることを示唆している。

ドイツの物理学者フランク・ステファニーは「10年前、私は惑星の潮汐力によって太陽周期を同期させる実用的なメカニズムを見つけることに取組んだ」「これらの力は非常に小さいことが知られているが、観測された太陽活動と驚くほど一致するモデルを開発した。」

これは議論を呼ぶ話題である。賛同する研究者もいれば、強く反対する者もいる。しかしこの考え方は消えない。それは、木星、金星、地球が反復的な整列パターンをつくり、この特徴的な周期は約11年であり、これは黒点の周期の平均的な長さに似ているからである。偶然か、それとも何かもっと深いものだろうか?

主流の太陽物理学では、金星と木星の潮汐力は太陽活動に影響を与えるには弱すぎるとされている。地球への木星の潮汐力は月の潮力の100万倍弱く、金星の潮力は木星の潮力よりさらに弱い。こんなに小さな力が太陽に影響を与えるのはどういうことなのだろう?

ステファニーが主導した2019年の研究では、太陽の内部磁気ダイナモが外部の摂動(「パラメトリック共鳴(parametric resonances)」)に非常に敏感であることを示唆した。惑星の潮汐からの定期的な「タップ」音が、ピアノ奏者の時間を守るメトロノームのように、ダイナモを11年ごとのパターンに押し上げることもあった。

批判的な人たちは、太陽内部の対流ノイズ(右の写真)が潮汐応力を圧倒すると指摘している。しかし、偶然の一致は無視し難い。

ステファニーの最近の研究は、太陽のダイナモにおける磁気ロスビー波(magneto-Rossby waves)に焦点を当てている。「我々の最新のモデルは、これらの波の自然な周期が、金星、地球、木星の二つの惑星の春潮(spring tides)に驚くほどよく合致していることを示している。金星と木星の118日、地球と木星の199日、金星と地球の292日である。」

これらの春潮は太陽の周期を引き起こすものではないとステファニーは説明する。それらはそのタイミングを合わせるのに役立っている。潮汐の拍動の周期は、有名なシュワーベ周期(11年)、準二年振動(QBO)1.7年、スエス・ド・フリース周期(さらに90年と58年周期の2回)など、よく知られた太陽活動のサイクルと一致している。

しかし、批判的な人達は、これほど多くのサイクルや倍音を扱っているので常にマッチングできると主張している。実際にそれが真実なのかも知れない。

しかし、ステファニは、「現在の並びは、準二年周期振動の予想ピークのわずか40〜60日前に起きている。もしこの整列が我々のモデルの予測通り磁気ロスビー波を励起すれば、40日から60日後に強い太陽活動の確率が高まると予想されるかも知れない。」と言う。

2か月後の続編を楽しみに・・・。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Space Weather News

 1月 8日(木)・・・その2
ジュノからの高精細な木星の雲

<お断り>: 記事が溜まっていますので、折に触れて、複数の記事を、同時掲載します。

木星はどの程度複雑だろう? NASAの木星へのジュノ・ミッションは、木星の巨星が予想以上に複雑であることを実感している。

木星の磁場は地球の単純な双極子場とは大きく異なり、北が南よりも、複数の極が、複雑なネットワークに組み込まれていることがわかっている。さらに、ジュノの電波測定では、木星の大気は、上層の雲の層のかなり下、場合によっては数百キロメートルの深さに構造があることを示している。

木星の新たな複雑さは南の雲にも明らかであり、先月撮影されたテクスチャとカラーが強調されたこの特集画像に示されている。そこでは、赤道付近を支配するこの惑星のゾーンとベルトが、大陸規模の嵐の渦の複雑なミアズマ(miasma:不快な大気)へと変貌している。

ジュノは円軌道を繰り返し、毎月巨大な惑星の近くを急降下し、毎回少しずつ異なるセクターを探査している。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 1月 8日(木)・・・その1
ジュノ、ガニメデと木星をフライバイ

<お断り>: 記事が溜まっていますので、折に触れて、複数の記事を、同時掲載します。

太陽系で最大の衛星の上空を飛ぶのはどんな感じだろう? 

2021年、ロボット宇宙船ジュノは木星の巨大な衛星ガニメデの上空を飛行し、詳細なフライバイイメージとしてデジタル構築されたイメージを撮った。

この特集の映像が始まると、ジュノは直径2,000キロメートルの二色の月の表面を飛び越え、溝やクレータに満ちた氷の異星の風景を明らかにする。溝は表面のプレートの移動によってできたと考えられ、クレータは激しいインパクトによって生じている。

軌道を続けた後、ジュノは、木星の雲の上を34回目の接近通過を行った。

このデジタルで作成された映像では、北側に渦巻く多数の雲、中央に色鮮やかな惑星の周回ゾーンや帯が描かれており、真珠の列から来たいくつかの白い楕円形の雲、そして最後に南側にはさらに渦巻く雲が現れる。

<ひとこと>: イメージのリンク先は動画 Youtube です。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 1月 7日(水)
銀河団を物理的に描く

銀河団は宇宙で最も質量の大きな天体であり、重力によって結ばれ、数千の個別の銀河と巨大な超高温のX線放出ガスの貯蔵庫を含んでいる。この高温ガスの質量は通常、銀河団内のすべての銀河の総質量の約5倍ある。これらの可視の成分に加え、銀河団の質量の80%はダークマターによって供給されている。これらの宇宙の巨星は、銀河や星、ブラックホールのみならず、宇宙そのものの進化と成長の指標でもある。

NASAのチャンドラX線天文台は、ミッションの期間中に、多くの銀河団を観測してきた。そのX線の視力によって、1億度に達する高温のクラスターガスの膨大な蓄積を極めて鮮明に見ることができる。この燃えさかるガスは、銀河団の内部の過去と現在の活動について物語を語っている。

これらの銀河団の多くは中心に超大質量ブラックホールを持ち、周期的に強力な爆発を起こす。これらの爆発は電波の波長で見えるジェットを発生させ、エネルギー粒子で満たされた泡を膨らませる。これらの泡は周囲のガスにエネルギーを運ぶ。チャンドラのイメージは、これらのブラックホールの爆発の間に形成されたフック、リング、アーク、ウィングなど多くの他の構造も明らかにしている。しかし、見た目だけではこれらの構造が何であるか、どのように形成されたかはわからない。

この問題に対処するために、天文学者達のチームは、X線データを解析する新しい画像処理技術を開発し、銀河団のガスの中の特徴を、これまでにない形で識別できるようにした。単なる外観ではなく、その性質に基づいて分類できるようになった。この技術、すなわち「X算(X-arithmetic)」と呼ばれる技術が登場する以前は、科学者達は、一部の特徴の性質を特定でき、しかもはるかに効率の低い方法で、異なる波長に分散するX線エネルギーの量を調べることでしかできなかった。著者らはX算を15の銀河団と銀河群に適用した。その結果とコンピュータシミュレーションを比較することで、研究者達はこれらの宇宙の重要な巨人の内部の物理的プロセスを理解するための新たなツールを手に入れた。

新しい論文では、これらの構造がX線スペクトルの異なる部分でどのように現れるかを調べている。チャンドラのデータを低エネルギーX線と高エネルギーX線に分け、両者の構造の強度を比較することによって、異なる色合いを持つ3つの異なるタイプに分類できる。音波や弱い衝撃前線にはピンク色が与えられる。これは、音速に近い速度で伝わる圧力の乱れによって生じ、熱いガスを薄い層に圧縮することから生じる。ジェットによって膨張する気泡は黄色、冷たいまたはゆっくりしたガスは青色である。各構造の性質を反映するように「描画」されたイメージは、X線イメージデータのみを用いてブラックホール活動の複雑な余波を解釈する新たな方法を提供する。この手法はチャンドラ(および他のX線)観測だけでなく、銀河団のシミュレーションにも応用でき、データと理論をつなぐツールを提供する。

この新しいコレクションのイメージでは、サンプル内の5つの銀河集団の中心領域を示している。上段は、MS 0735+7421、ペルセウス星団、M87乙女座銀河団、下段は、abell2052とシグナスAである。これらの天体はすべてチャンドラX線センターによって一般公開されているが、この特別な技術が適用されたのは今回が初めてである。この新しい方法では、研究における銀河団(galaxy clusters)と銀河群(galaxy groups)の重要な違いを強調している。

研究対象となる銀河団は、中心付近に冷たいまたは遅いガスの広大な領域を持つことが多く、衝撃の前線の証拠を示すものは一部に限られている。一方で銀河群は異なる。それらは中心領域に複数の衝撃の前線を示し、銀河団のサンプルと比べて冷たくゆっくりしたガスの量が少ないことが示されている。

銀河団と銀河群のこの対比は、ブラックホールのフィードバック、すなわちブラックホールの爆発と環境との相互依存関係が銀河群でより強く見えることを示唆している。これは、フィードバックが銀河団よりも群でより激しく働く場合や、銀河群は銀河団よりも重力が弱いためかも知れない。同じパワーレベルのブラックホールからの同じ爆発は、銀河団よりも銀河群に影響を与え易い。

これらのブラックホールの爆発についてはまだ多くの未解決の疑問が残っている。例えば、科学者達は、自分たちが周囲の気体にどれだけのエネルギーを注ぎ込み、どのくらいの頻度で起こるのかを知りたいと考えている。これらの激しい現象は、高温ガスの冷却を調整し、星団の形成を制御する上で重要な役割を果たす。この技術は、ブラックホールが残す構造の背後にある物理学を明らかにすることによって、最大スケールでのブラックホールの影響の理解に近づける。

--- 以下略。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Lee Mohon(著者名です)

1月6日(火)
空のセンチネル:GOES衛星観測50年の歴史

地球の衛星観測が日常的である現代において、数十年前までは地球環境の状態に関する情報が限られていたことを忘れがちである。観測は稀であり、データはまばらに存在していた。

1950年代後半には、初期条件が与えられれば正確に(あるいは予報士達が「熟練型」と呼ぶ)予報を生み出し得る、原始的な数値天気予報(NWP)モデルが存在していた。しかし、当時の初期条件を示すデータは非常に限られていた。例えば、1960年頃の気象のネットワークは対流圏の約10%しかカバーせず、南半球や熱帯地域、海洋には及んでいなかった。

衛星時代以前の気象予報士達は、通常、プロットされた天気図、雲の観測、気圧計測値の手動解析に頼って予報を行っていた。彼らはこの限られたデータセット、および特定の地域での予報の発表、今後の天気や嵐の事象を予測した自身の経験などを組み合わせていた。先駆的な予報士達は、限られたツールを最大限に活用したが、そのデータが不十分であったり、単にデータが不足したりすると、予測が不十分で、通常は2日以上は正確ではなかった。その結果、発表された予報は、地域社会が、雪嵐やハリケーンの前に十分に準備するための具体的な情報やリードタイムを欠いていた。

最初の衛星観測(例えばテレビ赤外線観測衛星(TIROS)計画や初期のニンバスミッション(Nimbus missions)は、気象予報の向上に期待を呼び起こしたが、極軌道衛星は1日に2回しか観測できなかった。上空からのスナップショットでは、急速に変化する気象現象(例えば、雷雨、竜巻、ハリケーンの強化)を追跡するには不十分だった。雲の情報に加え、予報士達は、これらのモデルの出力に加え、気温、湿度、風のプロファイルのデータも必要としていた。

静止軌道観測の登場が天気予報に画期的な進歩をもたらした。この方法によって、地球上の特定の地域の上空の大気を継続的に監視することが可能となった。即ち、NOAAの静止環境衛星(GOES)の開発と進化は気象予報にとって大きな成果となっている。

GOESは、50年間にわたって西半球を常に監視し、太陽や地球近傍環境を監視してきた。1975年以降、米国海洋大気庁(NOAA)とNASAは、静止軌道からのNOAA衛星観測を推進するために提携している。GOES衛星は空の見張りとして、地球上の激しい気象や環境災害、さらには危険な宇宙天候を常に監視している。この物語では、GOESにおける地球観測機器の開発と進化に焦点を当て、いくつかの宇宙気象機器にも言及する。

<イメージの説明>: GOESの50周年を記念して制作されたこのYouTube動画では、米国海洋大気庁(NOAA)とNASAのパートナーシップを検証し、静止軌道からのNOAA衛星観測を推進し、地球上の気象や環境災害、さらには危険な宇宙気象を監視している。

--- 以下略。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。左下のイメージのリンク先は動画 Youtube です。

<出典>:  Earth Observer Staff


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