このページでは様々な時宜に即した「今日の宇宙(Space of the Day)」をご紹介しています。掲載期間は概ね一か月。
土曜日・日曜日・祝日は「肩の凝らない」記事を選んでいます。

 3月4日(水)
白色矮星の周囲で起きる説明のつかない衝撃

RXJ0528+2838は、どうしてこれほどの衝撃波を生み出すのだろう?
二つの最も大きな白い点のうちの左側の白色矮星RXJ0528+2838が、最近、地球から730光年離れた場所で発見された。

エネルギーを得るための核融合が完了したとき、ほとんどの星は赤色巨星となり、その核は淡く密な白色矮星として生き続け、ゆっくりと冷却して行く。

白色矮星は非常に密度が高く、崩壊を止める唯一の要因は量子の力(quantum mechanics)である。

約50億年後には我々の太陽も白色矮星になるだろう。

この特徴的なイメージは、ヨーロッパ南天文台の超大型望遠鏡で撮影されたもので、RXJ0528+2838付近に、高速で動く船の周囲の水の船首の波に似た説明のつかない船首の衝撃波(bow shock)を示している。

天文学者達は、少なくとも1,000年以上前から存在しているこれらの衝撃の原因をまだ把握していない。

赤、緑、青の色は微量の水素、窒素、酸素の光るガスを表している。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 3月3日(火)
皆既月食の間の月

皆既月食の間に月の姿はどのように変化するのだろう?

このコマ落としの動画---左のイメージをクリック(タップ)---は、2018年1月31日の5時間の月食の間の月を、中心を明るく保つためにデジタル処理された。

最初は満月が見える。なぜなら満月だけが月食を経験できるからである。 月食の間に月が地球の周りを回るために背景では星が動いている。 地球の円形の影が月の上を移動しているのが見える。 影の縁の淡い青色は地球の空が青い理由と関連しており、影の中心の深い赤い色は太陽が地平線近くで赤く見える理由に関連している。

明日(日本時間今日)の夜、東アジア、オーストラリア、また北米の多くの地域に住む人々は、皆既の血の月の食(Total Blood Moon Lunar Eclipse)を見ることができるかも知れない。

ここで「血(Blood)」という言葉は、恐らく完全に食した月の赤い色---トップのイメージの月の、左下の色---を指している。

<ひとこと>: トップイメージのリンク先は動画 .mp4 です。

皆既食の見られる地域は日本を含む右下図の範囲ですが、残念ながら、日本は、多くの地域が曇りまたは雨(あるいは雪)になるようです。
なお、国立天文台では youtube を通した中継放送(午後6時30分〜午後9時15分) を予定していますが、気象条件による変更があるかもしれません。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 3月2日(月)
ジュースのサイエンスカメラ、彗星3I/ATLASを初めて見る
(ヨーロッパ宇宙機関)

ヨーロッパ宇宙機関の木星の氷の月探査機ジュース(Juice)の科学カメラからのこの印象的なイメージは、星間彗星3I/ATLASがダストとガスを噴き出す様子を映している。見ることはできないが、彗星の小さな核がコマと呼ばれる明るいガスのハローに囲まれている。長い尾が彗星から伸びており、光線、ジェット、流れ、フィラメントの兆しが見えている。

イメージの挿入部分は同じデータを示しているが、コマの構造を強調するために処理されている。左上の矢印は彗星の移動方向(青)と太陽の相対的な方向(黄色)を示している。3I/ATLASは星間空間からの訪問者であり、太陽系外から来ているが、その振る舞いは「通常の」彗星に期待されるものと完全に一致している。

このカメラはJANUSと名付けられ、このイメージは、この彗星が太陽に最も近づいてから僅か7日後の2025年11月6日に撮られた。当時、ジュースは、彗星から約6600万キロメートル離れていた。

11月を通して、ジュースは、5つの科学機器(JANUS、MAJIS、SWI、PEP、UVS)を使って、 3I/ATLAS観測した。彼らは協力して、彗星がどのように振る舞っていたか、そして何でできているかを明らかにする情報を集めた。

観測後の数か月間、ジュースは太陽と地球の反対側にいた。主アンテナを高利得アンテナでの耐熱シールドとして使い、より小さな中利得アンテナを使って地球にデータを低速送信した。そのため、計測チームは先週までデータを受け取るのを待たなければならなかった。彼らは現在、それらを分析するために懸命に取り組んでいる。

JANUSは、広波長範囲にわたって、合計で120枚以上の3I/ATLASイメージを撮影した。機器チームはこれらの画像を詳しく調べ、彗星について何が明らかになるのかを理解しようとしている。

一方、MAJISとUVSチームは、分光データの調査に忙しく、SWIの担当者は、彗星の組成に関するデータを調査し、PEPチームは粒子データの調査に取り組んでいる。

---以下略

<イメージの説明>: 暗い星空を背景に、白く光る卵形の物体が横たわっている。物体から光る筋が上方に広がっている。左上には「Sun」と書かれた黄色い矢印が真下を指し、青い矢印で「速度(Velocity)」が7時の方向を指している。左下には、同じ物体が明るい灰色の星空を背景に描かれ、黒から白へとグラデーションされた、ギザギザの同心円状の卵の形が描かれている。

<ひとこと>: 既に何回も提起している太陽系外天体 3I/ATLAS ですが、これほど詳細な図は初めてなので取り上げました。大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Week in images (ESA)

 3月1日(日)
中間渦巻銀河 NGC 941
(すばる望遠鏡)

くじら座の方向、約 5,500 万光年先にある銀河 NGC 941。淡く光る姿が印象的なこの銀河は、中心に棒構造をもつ棒渦巻銀河と、棒構造をもたない渦巻銀河の中間的な特徴を示すことから、「中間渦巻銀河」に分類されています。

全体的に青い色をしており、中心部にはダストレーン(暗黒帯)も見られることから、盛んに星形成をしていることがわかります。
周囲に群れているように見える小さなオレンジ色の銀河は、実際にははるか遠方にある背景銀河です。

NGC 941 が淡いために、その向こう側の銀河が透けて見えています。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  すばる望遠鏡

 2月28日(土)
ウェッブからの赤い蜘蛛惑星状星雲

この惑星状星雲が織りなす複雑な網の目! 
この赤いクモ惑星雲は、通常の恒星が外側のガスを放出して白色矮星になるときに生じる複雑な構造を示している。

公式にはNGC 6537と分類されるこの二葉の対称型の惑星状星雲は、これまで観測された中で最も熱い白色矮星の一つを含み、おそらく連星システムの一部として存在している。

中心の星から流れる内部の風は秒速1,000キロメートルを超えると測定されている。これらの風は星雲の壁に沿って流れ、熱いガスやダストの波と衝突し、星雲を膨張させている。

これらの衝突する衝撃波に巻き込まれた原子が、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による疑似色の赤外線イメージに映る光を放射している。

この赤い蜘蛛星雲は射手座の方角にあり、その距離は詳しくは分かっていないが約4,000光年と推定されている。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 2月27日(金)
火星ミッションのコレクションを打上げる
(ヨーロッパ宇宙機関)

ヨーロッパ宇宙機関と密接に協力して開発されたこの新しいコレクション、プレイモービル(PLAYMOBIL)によるヨーロッパ宇宙機関スペースレンジは、惑星科学、ロボティクス、ミッション設計の実際の概念を、想像力豊かで分かりやすい4つのプレイセットに変換している。これらは単なるおもちゃ以上のものであり、ヨーロッパが太陽系へと進出する旅路を反映している。宇宙へとさらに進むことによって、地球上の生活を向上させるために必要な知識と経験を得られる。

コレクションの中心には、ドッキングプラットフォームと貴重な土壌サンプルを持ち上げ・保管するクレーンアームを備えたモジュール型宇宙船「火星研究ロケット」がある。ドリル、カメラ、センサーを備えたこの火星探査ローバーは、2030年にエクソマーズ・ロザリンド・フランクリン探査車が火星に着陸した際に、科学者達が、過去または現在の生命の証拠を探す際に頼るツールを反映している。宇宙グライダーは、隠された特徴や地質学的な秘密を探して火星の風景を横断する。このセットを完成させる『Astronaut with Robot』は、人間の工夫とロボットの支援を組み合わせ、通常は到達できない地形を探検する。

これらのセットは、持続的で責任ある人間とロボットによる宇宙探査を追求するヨーロッパの野望を反映している。実際の探査課題を魅力的な物語に変えることによって、ヨーロッパ宇宙機関とプレイモービルのパートナーシップは、宇宙があらゆる年齢での好奇心と想像力を刺激し、ヨーロッパ中の家族の誇りの共有源となることを示している。これは、産業パートナーシップの拡大と市民の関与の深化を通じて欧州の宇宙大国としての役割を強化する、ヨーロッパ宇宙機関の戦略2040を支えている。

---以下略

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Week in images (ESA)

 2月26日(木)
太陽黒点突如消滅
(Space Weather News)

黒点はどこに行ったのだろう? このイメージをクリックして、大判から太陽の円盤の周囲を注意深く見てみよう。黒点は見つかるだろうか? 

今週、2022年以来初めて「ピカピカな日々」となった。これまでのところ、2月22日と23日は完全に汚れのない太陽が続いている。太陽の円盤上には黒点が一つも見られず、4年間続いた黒点の活動が途切れた。

これはどういうことだろう? これは11年の太陽周期の最低点である太陽極小期の早期の警告である。太陽極小期の前後の年には、一と月を通して黒点が一つも見つからないときもあり、何十日も連続して汚れのないこともある。2018年から2020年の、最近の最後の太陽極小期の間には、合計で700日以上が無垢だった。

今回のソーラーサイクル25にはまだ何年も残っている。しかし、これらの汚れのない日々は、現在のサイクルが衰えつつあることを示している。太陽黒点はおそらく明日戻ってくるだろうが、今日はこれからの展開の予告かもしれない。

<ひとこと>: このコーナーでもお知らせしたように、 今年2月始めには比較的大きな黒点群 が生じています。ひと月もたたないうちの静寂、何を意味するのだろう?

<出典>: Space Weather News

 2月25日(水)
1956年の地球規模の出来事70周年
(Space Weather News)

キャッチーな名前もなく、ほとんどの人は聞いたことがないだろう。しかし、サリー宇宙センターの宇宙科学者クライブ・ダイヤーは、1956年に起きた大規模な太陽放射嵐「GLE05」に関する心配が続いている。

1956年2月23日、世界中の放射線センサーが突然異常に陥り、放射線レベルは通常の50倍にも急上昇した。誰もこんな光景を見たことがなかった。「増加があまりにも劇的だったため、一部の観測者達はモニターが故障していると思い込んで電源を切った」とダイヤーは語る。

放射線は「マクマス地域3400」から来た。これは太陽経度60度にわたる巨大な黒点であり、通常なら大気が放射線を無害に吸収するが、この時は、太陽の粒子は中まで貫通した。

これはグラウンドレベル・エンハンスメント(GLE:球規模の拡大)と呼ばれる。これは近代における最大規模であり、今日でもそれに匹敵するものはない。昨年11月に広く報道されたGLEは、1956年の出来事のわずか2%に過ぎない。

<イメージの説明>: 
左上の図は1956年2月23日にGLEを引き起こした巨大な黒点の広がり。
左下の図は、参考までに付した 今年2月初めに起きた、最近では比較的大きな黒点 の広がり。

ダイアーの計算によれば、GLE05は、高高度の大西洋横断飛行で乗客に最大10ミリシーベルトの放射線を届けることができ、数時間での複数回の胸部CTスキャンに匹敵する。衛星への影響は重大だったかもしれないがその時衛星は存在しなかった。スプートニクの打上げは翌年になってからだった。

時代は変わった。2026年、地球は1万以上のアクティブな衛星の群れに囲まれており、電子機器は非常に高感度で、たった一つの「ハード放射線」粒子でも搭載コンピュータを再起動させたり、メモリの位置を焼き切ったりする可能性がある。

「このような高エネルギーの粒子の出来事は、ほとんど遮蔽不可能である。」とダイアーは言う。「我々は備えを必要としている!」

<ひとこと>: 記事は一部省略しています。大判はイメージのリンクから。

<出典>: Space Weather News

 2月24日(火)
北の輝きがアイスランドとカナダにまたがる

オーロラは主として3月と9月に観測されるが、条件が整えば他の時期にも現れることがある。例えば、2026年2月には小規模な地磁気の嵐が起き、北の空に強烈な光の渦を描いた。

スーオミ NPP 衛星のVIIRS(可視・赤外線画像放射計)は、2月16日早朝にこれらのイメージを撮った。VIIRSは、緑色から近赤外線までの波長範囲の夜間光を検出し、フィルタリング技術を用いて都市の灯、反射した月の光、オーロラなどの信号を観測している。これらの衛星データはグレースケールで表示されるが、地上の観測者達には、オーロラは、緑色(最も一般的な色)から紫、赤色まで様々な色で現れる。

最初のイメージ(左上)は、現地時間午前4時45分にデンマーク海峡とアイスランドに輝く光のリボンを示している。2枚目(右下)のイメージは、カナダのケベック州モントリオールの午前1時30分とニューファンドランド・ラブラドールの上空での光が踊る様子を示している。

NOAA宇宙気象予報センターによれば、この期間中には小規模な地磁気の嵐が発生していた。G1級(G5までのスケールで最低レベル)に分類されるこれらの嵐は、通常高緯度でオーロラを視認させる。G1の嵐は電力網の弱い変動や衛星運用への軽微な影響など、軽微な混乱を引き起こすことがある。

その日遅く、その状況はG2級の嵐にまで激化し、それは、コロナホールと高速の太陽風の流れに関連していたと考えられる。G2の嵐は中程度の強さとされ、時折オーロラのディスプレイをニューヨークやアイダホまで南下させることもある。

約1週間ほど前の2月10日、NASAのロケットミッションがアラスカ州フェアバンクス近郊のポーカーフラット研究場から打ち上げられ、オーロラの電気的環境を調査した。GNEISS(地球物理非平衡電離層系科学)ミッションの2基のサウンディングロケットは、オーロラから流れる電流の3D再構築に役立つデータを集めた。これらの地上や宇宙からの観測と組み合わせることによって、研究者達は、地球近傍の宇宙の気象を駆動するシステムの理解を深めるのに役立てている。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  NASA Earth Observatory

 2月23日(月)
CTB 1:メデュラ星雲

この異例の星雲は何を動かしているのだろう?

CTB 1は約1万年前にカシオペイア座に向かって巨大な星が爆発した際に残された膨張するガスの殻である。この星は核融合で安定した圧力を生み出す元素が尽きたときに爆発した可能性が高い。

脳のような形から「メデュラ星雲(Medulla Nebula)」と呼ばれ、その結果生まれた超新星の残骸は、閉じ込められた恒星間のガスとの衝突によって発生する熱のために今も可視光で輝いている。

しかし、この星雲が何故X線光でも輝くのかは依然として研究上の課題である。

一つの仮説は、エネルギーのパルサーが生成され、外向きに動く高速の風で星雲を動かしているというものである。

この手がかりをたどって、超新星爆発によって秒速1000キロメートルを超える速度で放出されたと思われるパルサーが、電波の中に発見された。

メデュラ星雲は満月ほどの大きさに見えるが、非常に微弱であり、アメリカ・テキサス州の小型望遠鏡で、84時間露光して初めてこの特徴なイメージを作成した。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 2月22日(日)
M104:赤外線のソンブレロ銀河

この浮遊するリングは銀河ほどの大きさである。

実際には、これは、銀河あるいは少なくともその一部である。
写真映りの良いソンブレロ銀河は、近くの乙女座銀河団の中でも最大級の銀河の一つである。

可視光でソンブレロ銀河の中央部を覆う暗いダストの帯は、赤外線光の下では明るく輝く。

この特徴的なイメージはデジタル的にシャープ化されており、最近、スピッツァー宇宙望遠鏡が観測した赤外線の輝きを、NASAのハッブル宇宙望遠鏡が可視光で撮影した既存のイメージに偽色で重ね合わせられた。

ソンブレロ銀河(M104)は、約5万光年にわたって広がり、2,800万光年離れている。

M104は、乙女座の方向に、小型望遠鏡でも観測できる。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 2月21日(土)
ハッブルから見た赤い長方形星雲

この珍しい赤い長方形星雲はどのようにして作られたのだろう? 星雲の中心には、確かに星雲を動かしている老朽化した連星システムがあるが、その色の説明は未だできていない。

赤い長方形の異常な形は、恐らく、殊の外厚いダストのトーラス(円環面)が、球状の流出を円錐形に押しつぶしているためである。

円環面を端から見ているために、円錐形の境界の辺りがX形をしているように見える。

はっきりとした段は、流出が断続的に起きていることを示唆しているが、この星雲の特異な色はあまり理解されておらず、有機生命の構成要素である炭化水素分子によって部分的に提供されているのではないかと推測されている。

この赤い長方形星雲はユニコーン座(モノケロス)の方向約2,300光年にある。

この星雲は、ハッブル宇宙望遠鏡からの再処理画像として詳細に示されている。

数百万年後、中心の星の一つがさらに核燃料が枯渇すると、この赤い長方形星雲は、惑星状星雲に変わる可能性が高い。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 2月20日(金)
アインシュタインの十字重力レンズ

ほとんどの銀河はただ一つの核を持っているがこの銀河は4つあるのだろうか? 
天文学者達は周囲の銀河の核がこのイメージには見えないと結論づけている。

中央のクローバーの葉の形は背景のクエーサーから放たれている光である。目に見える前景の銀河の重力場が、この遠くのクエーサーからの光を4つの異なる像に分解している。このような蜃気楼が明らかになるには、クエーサーが、巨大銀河の中心の背後に適切に整列していなければならない。

この一般的な効果は重力レンズ効果として知られており、この特定のケースは、アインシュタイン十字(Einstein Cross)として知られている。

さらに奇妙なことに、アインシュタイン十字の像は相対的な明るさにおいて変化し、前景の銀河の特定の星の追加的な重力マイクロレンズ効果によって強調される。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 2月19日(木)
赤外線のヘリックス星雲

この宇宙の目がなぜこんなに赤く見えるのだろう?ダスト?

ロボットスピッツァー宇宙望遠鏡からのこの特集のイメージは、僅か700光年にあるみずがめ座のヘリックス星雲(NGC 7293)からの赤外線光を示している。

中心の白色矮星の周囲に広がる直径2光年のダストとガスの覆いは長らく惑星状星雲の優れた例とされ、太陽のような星の進化の最終段階を表している。しかしスピッツァーのデータによれば、星雲の中心の星自体は、驚くほど明るい赤外線の輝きに包まれている。モデルによれば、この輝きは、ダストの破片のディスクによって生じていると考えられている。

この星雲の物質は何千年も前に星から放出されたものの、このダストは、我々の太陽系のカイパーベルトやオールトの雲に似た天体の集合体での衝突によって生成された可能性がある。

もしこの彗星のような天体が遠い惑星システムで形成されていたならば、この星の進化の劇的な後期の段階にも生き延びていただろう。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 2月18日(水)
大マゼラン雲の球状星団 NGC 1898

宝石はこんなに明るく輝かず星のみが輝く。

この宝石箱のようなハッブル宇宙望遠鏡のイメージのほぼすべてのスポットは星である。また、太陽よりも赤い星もあれば、青い星もあり、いずれもはるか遠くにある。

光が太陽から地球に到達するのに約8分かかるが、このNGC 1898は非常に遠く、到達するのに約16万年かかる。

この巨大な星の球NGC 1898は球状星団と呼ばれ、ミルキウェイ銀河の衛星銀河、大マゼラン雲(LMC)の中心に位置している。

この多色のイメージには赤外線から紫外線までの光を含み、これは、NGC 1898の星が同時に形成されたのか、それとも異なる時期に形成されたのかを判別するために撮影された。

ほとんどの球状星団が段階的に星を形成したという証拠が増しており、特にNGC 1898の星は、古代の小マゼラン雲(SMC)やミルキウェイ銀河との出会いの直後に形成されたことが示されている。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 2月17日(火)
超新星の残骸カシオペアA

ミルキウェイ銀河の巨大な星達は壮大な生活を送っている。巨大な宇宙の雲から崩壊し、核の炉が点火し、核に重元素をつくり出す。

最も巨大な星にとっては僅か数百万年後に、濃縮された物質は再び星間空間に吹き飛ばされ、そこで星の形成が再開される。

カシオペイアAとして知られる拡大する破片の雲は、星の生命循環の最終段階の一例である。

この残骸を生み出した超新星爆発の光は、約350年前に地球の空で初めて観測されたであろうが、その光が我々に届くまでには11,000年かかった。

ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡からのこの鮮明な赤外線カメライメージは、超新星の残骸に、まだ熱いフィラメントや結び目を示している。

拡大する爆風の波の白っぽく煙のような外殻は直径約20光年である。

巨大な星の壊滅的な爆発による一連の光のエコーが、また、周囲の星間物質のウェッブの詳細なイメージに確認される。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 2月16日(月)
合体する中性子星の絡まった磁気圏を調査する

<イメージの説明>: この統合され磁化された中性子星のスーパーコンピュータシミュレーションの視点は、最もエネルギーの高い光を生み出す領域を強調している。明るい色ほど強い発光を示している。これらの領域は、可視光の何兆倍ものエネルギーを持つガンマ線を発生させているが、おそらく一つも逃げ出すことはできない。それは、最もエネルギーの高いガンマ線が、星の強力な磁場の存在の下で、素早く粒子に変換するためである。しかし、可視光の数百万倍のエネルギーを持つ低エネルギーのガンマ線が合体するシステムから出ることがあり、その結果生じた粒子は、さらに低いエネルギー、X線でも放射されることがある。放射は急速に変化し、非常に指向性が高いが、将来の施設によって検出される可能性もある。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

中性子星を取り巻く混沌としたプラズマにおいては、粒子が放射線に変化し、その逆もまた然りである。高速の電子は、曲率放射(curvature radiation)と呼ばれる過程を通して、最もエネルギーの高い光の形態であるガンマ線を放出する。ガンマ線の光子は強い磁場と相互作用し、それを電子と陽電子という粒子のペアに変換することができる。

調査では、可視光の何兆倍ものエネルギーを持つガンマ線を発生させる領域も見つかったが、おそらくその何れもが逃げ出せないと考えられている。最も高エネルギーのガンマ線は強力な磁場の存在の下で素早く粒子に変換される。しかし、可視光の数百万倍のエネルギーを持つ低エネルギーのガンマ線は合体システムから出ることがあり、その結果生じた粒子はさらに低いエネルギーの、X線でも放射されることがある。

この発見は、将来的に中エネルギーのガンマ線宇宙望遠鏡、特に視野の広いものが、重力波天文台がタイムリーな警報や天の位置把握を提供できれば、合体直前の信号を検出できる可能性を示唆している。現在、ルイジアナ州とワシントン州のLIGOやイタリアのVirgoのような地上型重力波観測所は、10ヘルツから1,000ヘルツの周波数で中性子星の合体を検出し、迅速な電磁追跡が可能である。

ESA(欧州宇宙機関)とNASAは、2030年代の打ち上げを計画している宇宙ベースの重力波観測衛星LISA(レーザー干渉計宇宙アンテナ)を共同開発している。LISAは、中性子星連星を地上観測衛星よりもはるかに早い段階で、はるかに低い重力波周波数で観測し、通常は合体するずっと前に観測する。

将来の重力波観測所は、合体寸前のシステムについても天文学者達に警告を発することができるだろう。そのようなシステムが見つかれば、広視野のガンマ線およびX線観測所が、これらのシミュレーションで強調された合併前の放射の探索を開始できる。

このような事象を光波と重力波という2つの異なる「メッセンジャー」を用いて定期的に観測することは、このクラスのGRBの理解に大きな飛躍をもたらすだろう。NASAの研究者達がその先導に貢献している。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Francis Reddy(著者名です)

 2月15日(日)
彗星29Pの氷の火山噴火
(Space Weather News)

英国天文学会(BAA)は、新たな氷の火山の彗星29P/シュヴァスマン・バッハマン(Schwassmann-Wachmann)の噴火を報告している。2月10日、彗星の核が突然100倍(5等級)明るくなり、大規模な噴火が進行中であることを示している。

「アンモノイド(ammonoid)の化石を思い出させる」とハーマンは言う。「この通常明るい爆発の破片は密度が高く、今後数日間で拡大するその発達を注視するのは興味深いだろう。」

BAAのリチャード・マイルズ博士は長らく29Pは普通の彗星ではないと主張してきた。10年前に発表された画期的な論文では、彼は、29Pに、年に数十回噴火する「氷の火山」が存在する可能性があると説明している。この「マグマ」は、溶解したCO2と混ざった、冷たい液体炭化水素(例:CH4、C2H4、C2H6、C3H8)で構成されている。もしこのモデルが正しければ、29Pは、振られて破裂しそうな状態にあるソーダの缶のようである。

このような大規模な噴火は、しばしば、二重、三重、さらには五重で起こることもある。

29Pは今しし座にあり、中型の望遠鏡(マグニチュード+12)で見ることができる。

<ひとこと>: 氷の火山の彗星自体が珍しいので取り上げてみました。しかし、訳者自身はほとんど理解できていません。

<出典>: Space Weather News

 2月14日(土)
銀河NGC 6505の周囲の明るいアインシュタイン・リング
(ヨーロッパ宇宙機関)

<左イメージの説明>: 色とりどりの星や銀河の海が、広大な宇宙の闇の中で、舞台中央の霞んだハローの周りを泳いでいるかのように見える。中央には、細い光の円の中に収まる小さな明るい点の周りに、暖かい黄色のぼんやりとした光の球が広がっている。中央のハローの縁を外側に辿ると、その明るさは薄れ、周囲に滑らかに溶け込んで行く。ここでは、暖かい紫から黄金色まで様々な色合いの長い円盤と、鋭い回折スパイクを持つ鋭い光の点がイメージ全体に均等に散らばっている。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

ヨーロッパ宇宙機関のユークリッド望遠鏡によって捉えられた銀河中心を囲む光の輪は、アインシュタイン・リングの驚くべき例である。NGC 6505は重力レンズとして機能し、遠く離れた銀河からの光を曲げている。NGC 6505と背景の銀河のほぼ完璧な整列によって、背景の銀河からの光は曲げられ拡大されて、壮大なリングを形成している。この稀な現象は、アインシュタインが一般相対性理論の中で初めて理論化した。

この広い視野は、NGC 6505の拡張された星のハローを示し、彩りの美しい前景の星や背景銀河に囲まれたアインシュタインリングを映し出している。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。右下のイメージはトップのイメージの中心部分を拡大したものです。

<出典>:  Week in images (ESA)

 2月13日(金)
ジュノミッション、木星の大きさと形状を再定義する

<イメージの説明>: 木星は以前の推定よりやや小さく、赤道で約8キロメートル狭く、極地で24キロメートル平坦である。

NASAのジュノ・ミッションのデータによると、この太陽系最大の惑星は、これまで考えられていたよりもやや小さく、より「押しつぶされている」ことが明らかになった。

木星の13回のフライバイによる電波掩蔽データを分析し、ゾーンの風の影響を取り入れたミッションの科学者達は、木星が赤道で約8キロメートル狭く、極地で約24キロメートル平坦であることを突き止めた。

木星の大気の濃く不透明な雲を「透視」して内部構造を理解するために、電波掩蔽(Radio occultation)が使われた。隠蔽実験の間、ジュノは、地球上のNASAの深宇宙ネットワークに電波信号を送り返す。これらの信号が、電離層と呼ばれる木星の大気の荷電した上層を通過すると、ガスが信号を曲げ遅延させる。この曲がりによる周波数の変化を測定することによって、科学者達は、異なる深さにおける木星の大気の温度、圧力、電子密度を計算できる。

以前には、木星の物理的寸法は、1970年代のパイオニアとボイジャーのミッションで行われた6回の電波掩蔽実験のデータに基づいていた。

木星の正確な半径は、他の恒星システムの巨大系外惑星をモデル化するための重要な校正基準として機能する。より正確な形状を持つことによって、天文学者は、我々の近傍をはるかに超えた太陽の前を通過する惑星のデータをより正確に解釈できるようになる。

この結果は2026年2月2日発行のNature Astronomy誌に掲載された。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  NASA Science Editorial Team

 2月12日(木)

最近の世界の気象(NASAの三つの記事から)

<その1>: 冬が日本を覆う

北日本、特に北海道には世界で最も雪に覆われた都市がある。札幌はこの島最大の都市であり、毎年雪祭りが開催され、通常140日以上が降雪し、年間平均約6メートルの積雪が発生する。市を囲むスキーリゾートでは、シベリアからの冷たい空気が比較的暖かい日本海の海面に流れ込む際に降る、比較的乾燥した粉雪の「海効果(sea-effect)」の雪を楽しんでいる。

しかし、この地域は大雪に慣れているにもかかわらず、2026年の冬は波乱のスタートを切った。1月と2月の一連の激しい嵐は交通システムを繰り返し麻痺させ、空港を閉鎖し、道路を渋滞させ、列車を停止させた。本州の島、青森市(画面外)では2メートル以上の雪が降った嵐の後、当局は屋根の撤去を支援するために部隊を派遣したと報道されている。日本の報道では、この雪により数十人の死亡者と数百人の負傷者が出ている。

2026年2月5日、NASAのテラ衛星搭載のMODIS(中解像度画像分光計)が北海道の雪に覆われた風景のこのイメージを撮った。31以上の活火山があり、島にはいくつかの大きなカルデラ湖があり、その中にはイメージに写っている少なくとも5つの湖が含まれている。東側では中別の周囲の森林に覆われた防風林がチェッカーボード状のパターンを形成し、北側では漂う海氷の渦がオホーツク海を彩っている。

オホーツク海は、この冬は異例に寒い天候をもたらしたが、長期の観察では、近年、毎年観測される氷の量が大幅に減少していることが示されている。2026年のある分析では、1970年代以降、冬の氷の最大範囲が10年ごとに3.4%減少していると指摘されている。これらの変化は、氷が溶けた後に毎年春に大量の植物プランクトンの大量発生を生み出し、生産性が非常に高いことで知られる地域の海洋生態系に影響を及ぼす可能性がある。

日本の他の地域でも激しい吹雪が発生している。2月には嵐が西日本を雪に覆い、国政選挙期間中に交通の混乱や一部の投票所の早期閉鎖を引き起こした。

<出典>: NASA Earth Observatory

 

<その2>:氷のハドソン川

2026年1月下旬の厳しい寒さの間、マンハッタン西岸のハドソン川が氷で詰まった。ランドサット8のOLI(運用陸地画像装置)は、1月28日正午頃に冬の風景のこの画像を捉えた。このイメージでは、開けた水域や雪を区別するために、氷(淡い青)を使っている。植生は赤く見える。

イメージの氷の多くは、おそらく川の上流から浮かんでいたのだろう。そこは潮流が弱く塩分濃度が低い地域である。 <出典>: Monika Luabeya

<その3>:オーストラリア南東部を夏の暑さが襲う

アメリカの一部が極寒の冬に耐える一方で、2026年1月はオーストラリアの多くの地域に蒸し暑い夏の天候がもたらされた。

オーストラリアの面積の平均気温は、1961年から1990年の平均より摂氏1.90度高く、気象局(BoM)によると、1910年の観測開始以来4番目に暖かい1月となった。これに拍車をかけたのは、特に1月26日から30日にかけての南東部の遅い熱波だった。この期間中、南オーストラリア州、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州の多くの気象観測所が記録的な1日の気温を記録した。

この熱波の強度と範囲はこの地図に明確に表れ、図は1月29日の世界時03:00(ビクトリア州現地時間午後2時)の気温を示し、地上2メートルの高さでモデル化されている。これはGEOS(ゴダード地球観測システム)モデルのバージョンで作成されており、気象観測と大気中の物理的過程を表す数学的方程式を統合している。最も濃い赤色は、モデルが気温が45°Cに達するかそれ以上を示している。

2026年1月の最も暑い気温は南オーストラリア州の2か所で測定された。29日のアンダムーカ町と、30日のポートオーガスタ空港では摂氏50.0に達した。ニューサウスウェールズ州とビクトリア州では、この月で最も暑い日は27日で、プーンカリー駅で49.7°C、ウォルプープとホープタウン駅で48.9°Cに達した。

この熱波は人間および公衆衛生に大きな影響をもたらし、熱中症のリスク増加も含まれている。ビクトリア州メルボルンで開催されたオーストラリアンオープンテニス大会の主催者は、選手と観客を守るための「極度の熱対策」の一環として、一部のコートでの試合を中止し、屋根を閉鎖して日陰を確保したと報道されている。

最近の暖かさは、今月初めに来た別の暑さに続くもので、強風と乾燥した状況が重なり、危険な火災を生み出した。1月9日、ビクトリア州全土で多数の山火事が発生し、当局は住民に避難を呼びかけた。月の中旬までに火災で数百の建物が焼失し、数万頭の家畜が死亡したと報じられた。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: NASA Earth Observatory

 2月11日(水)
真の色のイオ

太陽系で最も奇妙な月は明るい黄色である。

イオが「本来の色」で一般の人間の目に認識される様子を示そうとした試みのこの特集の写真は、1995年から2003年まで木星を周回したガリレオ探査機によって、1999年7月に撮られた。

イオの色は硫黄と溶けたケイ酸塩の岩に由来している。イオの珍しい表面は活火山のシステムによって非常に若いまま保たれている。

木星の強い潮汐の重力がイオを引き伸ばし、木星の他のガリレオ衛星による揺れを和らげている。

その結果生じた摩擦によってイオの内部は大きく熱せられ、溶岩が表面を突き破って爆発している。

イオの火山は、この月の内部から外側までを変えるほど非常に活動的である。

イオの火山の溶岩には暗闇で光るほど熱いものもある。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 2月10日(火)
アルテミスI:フライト13日目

アルテミス1ミッションの飛行13日目(2022年11月28日)、オリオン探査機は、地球からの最大距離に達した。

地球から43万キロ以上離れた場所で、その遠い逆行軌道は、また、オリオンを月から約70,000キロメートルの距離に置いた。

飛行13日目の、このフレームの同じ視界には、宇宙船の視点からは、地球とその大型の自然の衛星(月)が見かけの大きさがほぼ同じくらいに現れている。

フライト26日目(2022年12月11日)、この無人宇宙船は母星に着水し、歴史的なアルテミスI号ミッションを終了させた。

月の周りに4人の宇宙飛行士を運び帰還するアルテミスIIミッションが、2月8日以降に打上げられるだろう。

<ひとこと>: 1月末に掲載されたこの記事では、アルテミスIIの打上げは2月8日以降とされていますが、 最新の記事 では3月以降になるようです。大判はイメージのリンクから。

アルテミス計画は、月有人探査から月への永住、また将来の火星有人探査にも及ぶ長期目標のため、オリオン有人宇宙船、SLS打上ロケットの開発をはじめ、その工程は着実に進められており、アルテミスIIの打上げも、いっときは、昨年早期の実施が予定されていました。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day

 2月9日(月)
フェルミ、若い星団がガンマ線の泡を吹出す様を見る

NASAのフェルミガンマ線宇宙望遠鏡を使って、天文学者達は、初めて、銀河システムの若い星団からのガスの噴出を追った。これらの洞察は、宇宙がどのように進化してきたかを理解する助けとなっている。

この星団はウェスタールンド1(Westerlund 1)と呼ばれ、南の星座アラ(Ara;さいだん座)の約12,000光年にある。ミルキウェイ銀河に最も近く、最も巨大で、最も輝くスーパースタークラスターである。ウェスタールンド1が肉眼で見えない唯一の理由は、厚いダストの塊に囲まれているからである。その流出は銀河の平面の下に広がり、宇宙線と呼ばれる高速で研究が難しい粒子で満たされている。

この結果を詳述した論文は12月9日にNature Communicationsに掲載された。

<イメージの説明>: 超星団ウェスタールンド1のこのイメージは、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の近赤外線カメラで撮影された。この星団は可視光波長では、赤外線が通過できるダストの雲によってほとんど隠されている。ウェスタールンド1の大規模で密度が高く多様な大質量の恒星群の、他に知られている対応する星は、我々の銀河系には存在しない。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Jeanette Kazmierczak (著者名です)

 2月8日(日)
宇宙から見た地球:オリンピック地図
(ヨーロッパ宇宙機関)

ミラノ・コルティーナ競技大会とも呼ばれる今年のオリンピックは、地理的に広範囲にわたり、ミラノ、ボルミオ、リヴィーニョ、アンテルセルヴァ、コルティーナ・ダンペッツォ、プレダッツォ、テセロ、ヴェローナなど、イタリア北部の異なる地域や会場で同時に開催される。

この雲のない写真の上部はアルプスの山々や谷が支配的であり、ほとんどの会場がそこに位置している。

北東にはコルティナ・ダンペッツォ(参考:最も右の〇印  Cortina d’Ampezzo)があり、今年の大会の名前の由来となった町である。しばしば「ドロミテの真珠」と呼ばれるコルティナは、これらの劇的な山々の中心に位置し、ユネスコの世界遺産にも指定されている。有名な冬季スポーツリゾートであるコルティナは、1956年の冬季オリンピックの開催地でもあった。

今年の開会式はミラノのサン・シーロ・スタジアムで開催される。イメージの左下隅に、アルプスの下に広がる灰色の部分が見える。ミラノはローマに次いでイタリアで2番目に人口の多い都市であり、その広大な都市圏はロンバルディア州と東ピエモンテ州にまたがっている。

さらに東には、ガルダ湖の深い青色の水が中央に際立っている。370平方キロメートルの広さを持つガルダ湖はイタリア最大の湖であり、アルプスで3番目に大きい湖である。

ガルダ湖の東にはヴェローナ市があり、閉会式が開催され、2週間にわたるスポーツイベントが幕を閉じます。ヴェローナの歴史的な都市建築、例えば有名なアレーナ(円形ローマ時代の円形闘技場)はユネスコの世界遺産に登録されている。3月6日には、アリーナでパラリンピック冬季競技大会の開会式も開催され、第1回パラリンピック冬季大会の50周年を記念する。

さらに東の右下には、もう一つの有名なイタリアのランドマーク、三日月形のヴェネツィア潟とアドリア海沿岸の浮遊都市ヴェネツィアを構成する島々のターコイズ色が見える。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>: Observing_the_Earth(ESA)

 2月7日(土)
SPHEREx 天文台による最初のスカイマップ

<イメージの説明>: NASAの SPHEREx天文台は、2025年12月18日に公開されたこのイメージのように、102色の赤外線で空全体をマッピングした。このイメージには、主に星(青、緑、白)、熱い水素ガス(青)、宇宙のダスト(赤)から発せられる色を特徴を持っている。

SPHEREx --- The Spectro-Photometer for the History of the Universe, Epoch of Reionization and Ices Explorer
 --→ 宇宙の歴史、再電離時代、氷探査機のための分光光度計

人間の目には見えないが、これら102の波長の赤外線光は宇宙に広く存在しており、このように空全体を観測することによって、ビッグバンの1兆分の1秒の10億分の1に起こった劇的な出来事が、宇宙の数億の銀河の3D分布にどのように影響を与えたのかなど、大きな疑問に答えることができる。

さらに、科学者達は、このデータを使って、宇宙の約140億年の歴史の中で銀河がどのように変化してきたかを調査し、我々の銀河における生命の主要な成分の分布についても学んでいる。

<ひとこと>: SPHEREx (右図のリンク先に紹介動画 YouTube )は、2年間計画されたミッションであり、全天空のスペクトル探査を提供します。この天文台はミルキウェイ銀河の4億5千万個以上の銀河と1億個以上の星のデータを収集し、宇宙の起源を探求します。

<出典>:  Jet Propulsion Laboratory

 2月6日(金)
オーロラの「宇宙バッテリー」の動力を特定
付:2月4日の太陽面爆発

NASAのミッションからの記録された観測データを精査して、科学者達は、オーロラ・アーク(auroral arcs)と呼ばれるオーロラの一種の動力源について謎を解明したかも知れない。--- その答えは宇宙波だと言われている。

地上から見るとオーロラのアークは緑色であり、夜空を流れる光のカーテンのように見える(トップの図)。宇宙から見ると、それらは細い緑色の線、つまり弧として大気を横切って現れる(右下の図)。

科学者達は、宇宙空間の電場(electric field)によって加速された電子が大気中の原子に衝突し、光を放つことでオーロラのアークが形成されることを知っている。電場はオーロラ・アークの「宇宙のバッテリー」のように働くが、科学者達は、そのバッテリーを何が動かしているのかは確かではなかった。

手がかりを探す中で、カリフォルニア大学のチームは、2015年4月にNASAのヴァン・アレン探査機、米軍の防衛気象衛星プログラムF19、NASAのTHEMISミッションの地上カメラによって同時に観測されたオーロラ・アークを発見した。これらの観測を組み合わせたことで、長い時間にわたる異なる視点が得られ、弧の形成に寄与した宇宙の条件についてさらに多くのことが明らかになった。

この結果は1月13日にNature Communicationsに掲載され、電場は地球の磁力線に沿って伝わる宇宙のアルフェン波(Alfvén waves)によってエネルギーが供給されていることを示唆している。

同様の粒子の加速は、NASAのジュノ宇宙船によって木星の周りでも観測されている。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Vanessa Thomas(著者名です)

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

<付記>: 

このところ太陽面での爆発が続いていますが、 NASAの発表 によれば、米国東部標準時間2月4日午前7時13分(日本時間2月4日水曜日午後9時13分)に、 SDO 衛星によって、再び巨大爆発が確認されました。(左の図)

なお、右の図(Space Weather News)は、2月3日に、マニラから、アマチュア天文家 James Kevin Ty によって撮られた爆発周辺の図。(イメージは著作権に注意)

 2月5日(木)
太陽から強いフレアが噴き出す

<左イメージの説明>: NASAの太陽力学天文台(SDO)は、2月3日に、太陽の上半分に明るい閃光として見えるこの太陽フレアの画像を捉えた。イメージは極端紫外線の一部を示しており、フレアで非常に高温の物質を際立たせ、赤で示されている。

 

太陽は強いフレアを放出し、東部標準時2月3日午前9時8分(日本時間2月3日午後11時8分)にピークに達した。太陽を常に観測しているNASAの太陽力学天文台(SDO)がこの出来事のイメージを撮った。

太陽フレアは強力なエネルギーの爆発である。そのフレア(火炎)や太陽の噴出(eruption)は無線通信、電力網、航法信号に影響を与え、宇宙船や宇宙飛行士にリスクをもたらす。

<右イメージ>: NASAのSDOは、2月3日に太陽の上半分にある明るい閃光として見られるこの太陽フレアを捉えた。このイメージ(リンク先に動画)は極端紫外線の一部を写しており、フレアで非常に高温の物質を際立たせている。

このフレアはX1.5フレアに分類される。Xクラスは最も激しいフレアを示し、数値はその強度を示す情報を提供している。

このような宇宙の天候が地球にどのような影響を与えるかを知るには、米国政府の宇宙天気予報、監視、警告、警報の公式情報源である NOAA宇宙天気予報センター を見よう。NASAは国の宇宙気象の研究部門として機能している。NASAは太陽の活動から太陽大気、地球を取り巻く空間の粒子や磁場に至るまで、あらゆるものを研究する宇宙船群で太陽と宇宙環境を絶えず観測している。

<ひとこと>: 右下のイメージのリンク先は動画 .mp4 です。

これは太陽黒点4366(2月3日の記事参照)の再爆発によるものです。このところ太陽の激しい爆発が続いています。2月3日の記事は Space Weather News からですが、今日の記事はNASAからです。太陽は、今、11年周期の最盛期を過ぎたところにあります。

<出典>: Sarah Frazier(著者名です)

 2月4日(水)
NASAの分析、2025年のラニーニャは
海面上昇を限定的にしたことを示す

穏やかなラニーニャは、アマゾン盆地により多くの降雨をもたらし、地球の海洋の記録的な温暖化による海面上昇を相殺した。

2025年の世界の平均海面上昇は前年に比べて鈍化したが、これは主に年間を通じて続いたラニーニャ現象の影響である。NASAの分析によれば、昨年の海の平均高度は0.08センチメートル上昇し、2024年の0.59センチメートルから減少した。

2025年の数値も、1990年代初頭からの上昇率に基づく長期予想の年間0.44センチメートルを下回った。

この期間、海面は上昇傾向が強まっているが、平均高度の上昇が少なかった年は通常ラニーニャ期に起きた。ラニーニャはエルニーニョと南方振動サイクルの一部であり、東太平洋を冷やし、南米の赤道付近の地域に多くの降雨をもたらすことが多い。

このグラフは、5つの国際衛星の一連のデータに基づき、1993年から2025年までの世界平均海面上昇を示している。赤い線は増加の加速を示しており、30年以上で倍増している。赤い線は将来の海面上昇の予測である。

現在のラニーニャは比較的穏やかである。それでも、アマゾン川流域に降り注いだ追加の降水は、水全体が海洋から陸上へと移動する一因となった。この効果は一時的に海面を下げる傾向があり、氷河や氷床の融解や、また、気温の上昇に伴う水の膨張による上昇に伴なった海面の上昇を相殺する。2025年の純結果は、平均より低い海面上昇だった。

ジェット推進研究所の海面研究者は指摘する。天候は我々に激しい波乱をもたらす。昨年の海面上昇に見られたのもその一環である。しかし、このサイクルは長くは続かない。アマゾンの余剰の水は1年も経たずに海に到達し、急速に上昇させるだろう。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  Jet Propulsion Laboratory

 2月3日(火)
大きな太陽黒点警報
(Space Weather News)

太陽黒点4366は、週末が始まったときにはまだ存在していなかった。今や地球のほぼ10倍の広さを持つ巨大な存在となった。

黒点の急速な成長により不安定になり、実際に、既に三重のピークのM7-X1-M6のフレアを放出している。さらにフレアが控えている。

新しい黒点4366号は不安定な「デルタ級」の磁場を持ち、強い太陽フレアではじけている。今日早く、M7-X1-M6 のフレアを発生させ、合計で6時間以上持続した。X は、NASAの SOHO のこのスナップショットにおける地点を示している。(左図)

フレアからの極端紫外線が地球の大気上部を電離させた。これによって、南大西洋を中心とした短波ラジオの遮断が発生し、南アメリカとアフリカの端に接触した(右図)。アマチュア無線オペレーターは、国際時間12時30分(日本時間2月1日午後9時30分)ごろに、20MHz以下の周波数で、数時間にわたり信号が失われた可能性がある。

コロナ質量放出(CME)は地球に向かっているのだろうか? まだ結論は出ていない。初見のデータは「NO」を示唆しているが、この結論は、NOAAやSOHOコロナグラフの新たなデータによって覆されるかもしれない。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。
<注>: 最近の太陽面爆発は大きく時には地球に大きな影響を与えることがあります。このコーナーでは、できるだけ取り上げてはいますが、しばしばその影響が掲載に間に合わないことがあり、省くことも多くあります。

<出典>: Space Weather News

 2月 2日(月)
ガリレオの探査、エウロパのアンモニアを示す

数十年前のデータを用いた新たな分析が重要な成果が明らかにした。それは、木星の衛星エウロパの表面にアンモニアを含む化合物が初めて発見されたことである。アンモニアは窒素を含む分子であり、窒素は、炭素、水素、酸素と同様に、我々が知る生命にとって重要な役割を果たしている。エウロパでの初の検出として、この発見は、この氷の惑星とその広大な地下の海洋の地質や潜在的な居住可能性に重要な意味を持つ。

1995年から2003年の間、NASAのガリレオ探査機は木星システムを調査した。ジェット推進研究所の研究者による最近の論文は、そのミッションの近赤外線マッピング分光器のデータを再検証している。そのデータの中には、この月の凍結した表面の亀裂付近にかすかなアンモニアの信号があり、そこからアンモニア化合物を含む液体の水が上昇すると予想されている。これらの化合物は、地質学的には、最近の低温火山活動を通じて地表に到達した可能性がある。

これは、アンモニアが水の凍結点を大幅に下げ、一種の不凍液として作用するためである。アンモニアは宇宙環境でも寿命は短い。これらの特性、および、エウロパ表面の大きな亀裂や穴の近くで検出されることから、この月の地下の海や浅い地下における、アンモニアを含む化合物の活発な存在が示唆される。

この発見は、過去の宇宙ミッションで収集された遺産データセットの継続的な価値を強調しており、研究者達は、現代の分析技術を使って新たな発見を探すことができる。また、2030年4月に木星システムに到着する予定のエウロパ・クリッパー(Europa Clipper)ミッションによる追跡調査の魅力的なターゲットも提供している。

<イメージの説明>: この合成画像では、赤いピクセルがアンモニアを含む化合物が検出されたエウロパの表面の位置を示している。紫色はそのような検出がないことを示している。1997年にNASAのガリレオ探査機によって記録されたデータが、その月面の一部を拡大した白黒のモザイクに重ねられている。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。

<出典>:  NASA Science Editorial Team

 2月1日(日)
ウェッブ宇宙望遠鏡からの木星

ウェッブによるこの赤外線の木星のイメージは非常に示唆的である。

例えば、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(Webb)による木星の高解像度赤外線イメージは、大赤斑を含む高く浮遊する明るい雲と低空の暗い雲の違いを明らかにしている。

また、ウェッブの写真には、木星のダストの輪、極地の明るいオーロラ、木星の衛星アマルテアとアドラステアもはっきりと見えている。

大型の火山の衛星イオの磁気による荷電粒子の軌道も南のオーロラに確認できる。

ウェッブの光学システムの周りで光が明らかに回折し、筋線を生むほど明るい物体もある。

地球近く、太陽を周回するウェッブ望遠鏡は直径6メートル以上であり、ハッブルの6倍以上の光を集める面積を持ち、これまでに打上げられた中で最も大きな天文望遠鏡である。

<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。なお、非常に精緻な大型のイメージなのでダウンロードには時間がかかります。

<出典>:  Astronomy Picture of the Day


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