<7月17日(金)>
- 山から月まで:NASAのニューホライズンズ冥王星ミッションからの複数の発見
冥王星の氷の山とその最大の月(カロン)の新しい視界は、宇宙船初めての冥王星への接近飛行の一日後に、NASAのニューホライズンズチームによって水曜日に発表されたいくつかの発見の一つである。(以下略)
<参考>: この記事はこれまでに発表された発見を俯瞰したものです。詳細は省略します。また、今日までの探査を要約したアニメーションイメージが提供されています。 こちら から。
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冥王星の氷の山
冥王星の赤道近くの領域のこの新しいクローズアップのイメージが、巨大な驚異、氷の地表上 3,500 メートルにそびえる若々しい山の連なりを明らかにしている。この山は、恐らく1億年以内に形成され、まだ構築中かもしれない。このことは、冥王星の地表の1パーセント未満をカバーするこれらのクローズアップ領域が、今日、まだ地質学的には活動的かもしれないことを示唆している。その若い年齢が、クレータの欠乏に関する、この光景を推測させている。巨大な惑星の氷の月とは異なって、冥王星は、重力の相互作用によって月を熱することができない。他のあるプロセスがこの山の光景をつくり出しているのだろう。メタンと窒素の氷が冥王星の表面の多くを覆っているが、これらの素材は山を造るほどの強さはない。恐らくより固い素材最も可能性のある水の氷がピークをつくった。このクローズアップイメージは、宇宙船が惑星の表面から 77,000 キロメートルであったニューホライズンズ最接近の約 1.5 時間前にとられた。このイメージは径 1.6 キロメートルより小さな構造を容易に見分けることができる。
<参考>: 記事は要約しています。大判はイメージをクリック。その場所を示すアニメーションが提供されています。 こちら(Youtube) から。
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カロンの驚くべき若々しい多様な地形
冥王星の最大の月カロンの注目に値するこの新しい詳細は、2015年7月13日に、 466,000 キロメートルの距離からとられた。ニューホライズンズの長距離調査画像装置(LORRI)からのこのイメージに明らかにされている。左から右に約 1,000 キロメートルに伸びる崖と谷の帯が、恐らく内部のプロセスの結果、カロンの地殻を広範囲にわたって破壊したことを示唆している。右上の、月のカーブする端に沿って、7〜9キロメートルと推定される谷がある。ミッション科学者達はカロンのクレータの現れ方の少なさに驚いている。このイメージの下の月の赤道の南は太陽の傾斜する光によって照らされている。しかしながら、それでも、ここには地質学的な活動によって再構築された若い地表を示す比較的少ないクレータが見える。北極領域には、際立った暗い模様が、暗い素材の薄い堆積を示唆する広い境界線を見ることができる。その下に横たわっている、異なる、鋭い堺の、角ばった地形があり、これまでの高解像度イメージでは、この謎の領域により多くの光が投じられている。このイメージはファイルサイズを減らすために圧縮して送られた。このイメージの高コントラストエリアでは差渡し5キロメートルほどの地形を見ることができる。いくつかの低コントラストの詳細は、イメージの圧縮によって、実際より滑らかにされ不明瞭になっている。非圧縮バージョンは未だニューホライズンズのコンピュータメモリにあり、後日送られる予定である。このイメージは7月13日にとられカラー情報と結合された。
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冥王星:氷の厚さのプロット
ニューホライズンズの Ralph 装置からの最新のスペクトラムは、豊かなメタンの氷を明らかにしているが、冥王星の凍った地表のあちこちでは驚くべき相違がある。視覚的に暗い赤道の一部では、メタンの氷は非常に異なる模様を示す狭い赤外線の吸収を持っている。凍った物質の異なる模様の地球の例では、クリーンな雪の柔らかな塊は明るく白いが固く詰まった極地の氷は青く見える。ニューホライズンズの地表組成チームは、異なる領域の詳細な組成を判定するために Ralph データを分析する複雑な処理を始めた。このデータは、ニューホライズンズの Ralph 装置の一部、 Linear Etalon Imaging Spectral Array からの、冥王星の最初の詳細なイメージである。この観測は赤外線の三つの波長で行なわれた。この写真では、青はメタンの氷の強い吸収帯をカバーする 1.62〜1.70 マイクロメートル、緑はメタンの氷が光を吸収しない 1.97〜2.05 マイクロメートル、赤はメタンの氷が非常に激しく光を吸収する2.30〜2.33 マイクロメートルを表している。このデータは、2015年7月12日に、ニューホライズンズによってとられた。
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ヒドラ、影から現れる
2005年の発見以来、冥王星の月ヒドラ(Hydra)は、その形、大きさ、反射率などがハッキリしなかった。ニューホライズンズの歴史的な通過で得られ今朝早く地球に送られたイメージは、冥王星の最も外の月のこれらの基本的な特性を決定的に解いた。長距離調査画像装置(LORRI)観測は、表面の顕著な明るさの変化によって特性を評価し得る不規則な形の天体を明らかにした。3キロメートル/ピクセルの解像度で、 LORRI イメージは、この小さいジャガイモ形の月が、43キロメートル×33キロメートルであることを示した。カロンと同様、ヒドラの表面は、恐らく水の氷で覆われている。直径約10キロメートルの暗い円の構造がヒドラの明るい領域の中の観測された。ヒドラの反射率は冥王星とカロンの中間である。このイメージが得られたとき、ヒドラは、ニューホライズンズから約 640,000 キロメートルにあった。
<参考>: 記事は要約しています。大判はイメージをクリック。
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