このコーナーでは2015年7月14日に冥王星を接近通過した、NASAの冥王星探査衛星ニューホライズンズによるイメージをご紹介しています。冥王星は大変遠距離にあり、宇宙船を軌道に入れる制御が難しいため、この宇宙船は、当初から冥王星の傍らを通過して観測する、いわば一発勝負で計画されました。観測の対象は全て予め宇宙船に組み込まれており、そのデータは通過後に約1年掛けて少しづつ送ってくる計画になっています。ここに挙げるデータは主として7月14日の観測で得られたものです。 |
4月19日
NASAのニューホライズンズ・ミッション・チームの科学者達は、その広範囲な霞の層の新しい特質を発見することによって、冥王星の複雑な大気の構造と作用について更に学んでいる。この霞は、宇宙船が冥王星を通過し、この不可思議な世界の歴史的な初めての探検をした7月に、ニューホライズンズによって初めて発見された。ミッション科学者達は、冥王星の窒素の大気の霞の層が、照明と視点によって明るさが異なることを発見したが、それでも霞自体はその全体的な垂直構造を維持している。大気科学者達がまた重力の波(gravity waves)と呼ぶこの明るさの変化は、山脈の上の空気の流れによって典型的に打上げられる浮力波によるのかもしれない。大気の重力の波は、地球、火星、そして今、冥王星でも起こることが知られている。冥王星の霞の層は、冥王星の後ろに太陽がある、NASAのニューホライズンズ宇宙船によって撮られたイメージに最も見られる。ニューホライズンズは、2015年7月14日に冥王星から離れたときに、これらのバックライト付の一連のイメージを得た。ニューホライズンズの長距離調査画像装置(LORRI)からのこれらの観測では、2時間から5時間の間隔で数回、冥王星の特定の地理的な位置の霞の層がとられた。地表上の層の高さは同じであったが、層の明るさは約30パーセント変化した。
April 15, 2016
4月18日
ニューホライズンズ・チームは、冥王星の非公式にクトゥルフ(Cthulhu Regio:クトゥルフ神話などに登場する架空の神性あるいは宇宙生物)と名付けられた領域の、暗い広がりを横断するエキゾチックな雪を頂いた一連の山を見つけた。冥王星の最も明瞭な地形の一つクトゥルフは、スプートニク平原として知られる大きな窒素の氷の平原の西から始まり、冥王星の赤道の周りのほぼ半分に伸びている。長さ約 3,000 キロメートル、幅 750 キロメートルのクトゥルフはアラスカ州より少し大きい。
クトゥルフの外見は、科学者達が、メタンが日光を浴びるときに生ずる複雑な分子、暗い ソリン(tholin) の層によって覆われていると考える暗い表面によって特徴づけられている。クトゥルフの地形は、滑らかな山から激しくクレーターされた破砕まで、多様な光景を示している。この赤で拡張されたカラーイメージは、左の差込みに表されたような、長さ420キロメートルのクトゥルフの南東に位置する山脈を明らかにしている。この区域はそのピークを切り離した狭い谷とクレータの間にある。最も高いピークの斜面は、周囲の平原の暗い赤色と鋭く対照をなす明るい素材で覆われている。科学者達は、この明るい素材が、主に冥王星の大気からピークの氷として凝結した、メタンかもしれないと考えている。NASAのニューホライズンズ宇宙船のラルフ/マルチスペクトル可視光線画像カメラ(MVIC;Ralph/Multispectral Visible Imaging Camera)は、疑似カラーで紫で示されたこの山頂の明るい氷の位置が、ほぼ正確に、メタンの氷の分布と相関することを示している。 Mar 04, 2016
2月25日
冥王星の最大の月は自身の皮膚にとって大きくなり過ぎたのかもしれない。NASAのニューホライズンズミッションからのイメージは、冥王星の月カロンが、かつて、凍結し広がった地下の海を持ち、外側を押し、月の表面を伸ばし、大きなスケールで破壊された原因になったことを示唆している。NASAの通過するニューホライズンズ宇宙船によって2015年7月に見られた冥王星の最大の月のこの側面は、地殻構造上の断層の“引き剥がし”システムによって特徴づけられ、ある時は 6.5 キロメートル以上の深さに届く、隆起、斜面、谷として表れている。カロンの外層は元々は水の氷である。この層は、カロンが放射性元素の崩壊で提供される熱によって若かったときには暖かかった。科学者達は、カロンが、水の氷が深部を溶かし地下海をつくるのに十分なほどに暖かかっただろうと言っている。しかし、カロンは、時がたつにつれて海が凍り、月の最も外の層を持ち上げ、我々が今日見る大規模な溝をつくった。このイメージの上の部分は、カロンの溝の巨大な赤道の帯の一部、非公式にセレニティ・カズマ(Serenity Chasma)と名付けられた部分を示している。この断層と破砕のこのシステムは少なくとも長さ約 1,800 キロメートル深さ 7.5 キロメートルである。比較として、グランドキャニオンは長さ 446 キロメートル深さ 1.6 キロメートルである。イメージの下部は、同じ光景の、色分けされた地形を示している。この地形の測定は、科学者達に、カロンの水の氷の層が、その初期の歴史においては少なくとも部分的に液体であっただろうことを語っている。このイメージは、ニューホライズンズの長期偵察画像装置(LORRI)によってとられた。北は上である。照明はイメージの左上からである。イメージ解像度はピクセル当たり約 394 メートルである。このイメージは長さ 386 キロメートル幅 175 キロメートルであり、2015年7月14日のニューホライズンズのカロンへの最接近前約1時間40分前に、カロンから約 78,700 キロメートルの距離で得られた。
Feb 20, 2016
2月22日
冥王星の驚異的な地質学的複雑さををどのように考えるか? 冥王星の地表が時とともにどのように形成され発展してきたかの地形の多様性の理解に役立てるために、ミッション科学者達はこのような地質図を造っている。このマップは、上から下まで 2,070 キロメートルと測定される冥王星の地表の一部をカバーし、非公式にスプートニク平原(Sputnik Planum)と名付けられた巨大な窒素の氷の平原の周囲の地形を含んでいる。右の図の中のキーが指すように、このマップは、異なる地質学的な地形を表す色で覆われている。それぞれの地形またはユニットは、滑らか、穴、険しさ、凹凸、隆起など、その模様と形態によって定義されている。ユニットは、それをカバーするイメージの解像度によって定義することができる。このマップの地形の全ては、科学者達が比較的信頼とともにユニットをマップすることができる、ピクセル当たり約320メートルまたはそれ以上の解像度でとられた。マップの中央を満たす種々の青と緑のユニットは、中央と北の細胞型の地形から南の滑らかな穴の開いた平原までの、スプートニク平原全体に見られる異なる模様を表している。黒い線は、窒素の氷の細胞領域の境界をマークするトラフを表している。紫のユニットは、スプートニクの西の境界に沿って並ぶ、混沌とした、ブロック状の山脈を表し、ピンクのユニットはその東端の散らばった、浮いている丘を表している。非公式にライト山と名付けられた氷の火山の可能性がある地形は、マップの南の角に赤でマップされている。非公式にクトゥルフ領域(Cthulhu Regio;参考、クトゥルフ神話などに登場する架空の神あるいは宇宙生物)と名付けられたゴツゴツした高地が暗褐色で西の端に沿ってマップされ、黄色で示された多くの大きなインパクトクレータによってあばたになっている。 Feb 12, 2016
2月10日
この冥王星の窒素の氷の氷河は、冥王星の周囲の高地からの水の氷の片かもしれない、興味深い多数の孤立した丘を運んでいるように見える。NASAのニューホライズンズミッションからのイメージとデータによれば、これらの丘はそれぞれ差渡し1キロメートルほどと測定された。冥王星の「ハート」の中の非公式にスプートニク平原と名付けられた巨大な氷の平原にあるこれらの丘は、恐らく、スプートニク平原の西の境界の大きな雑然とした山のミニチュアバージョンである。これらは冥王星の魅力でありまた大量の地質学的活動の更にもう一つの例である。科学者達は、水の氷は窒素の氷よりも密度が低いので、これらの水の氷の丘が凍った窒素の海に浮き、地球の北極海の氷山のように時がたつにつれて移動すると考えている。これらの丘は、恐らく破壊された凹凸の高地(rugged uplands)の破片であり、スプートニク平原の窒素の氷河によって運ばれている。漂っている丘の「チェーン」(hills chain)は氷河の流れのパスに沿ってつくられた。これらの丘がスプートニク平原の中央の細胞状の地形(cellular terrain)に入るとき、それらは窒素の氷の対流の動きを受け細胞の端の方に押される。 Feb 04, 2016
2月1日
NASAのニューホライズンズ宇宙船からのこのイメージは、赤外線波長の冥王星の大気の初めての観察であり、また、ラルフ/リニアエタロン画像スペクトルアレイ(LEISA)装置からのデータでつくられた大気の最初のイメージである。このイメージでは日光は冥王星の後ろ上から来ている。このイメージは、ニューホライズンズが約 180,000 キロメートルにあるときの、2015年7月14日に捕えられた。このイメージは、青のチャンネル、緑のチャンネル、赤のチャンネルで表された三つに分けられた LEISA の全スペクトル域(1.25 〜 2.5 ミクロン)をカバーしている。このイメージの北は10時付近である。冥王星の周りの青いリングは、冥王星の大気に一般的な霞の粒から散乱する日光に起因しており、科学者達は、この霞が、アセチレンとエチレンのような複雑な炭化水素の混合物をつくる、メタンや他の分子への日光の働きから生じる光化学スモッグであると考えている。短い波長と可視光波長でつくられた以前のイメージと結合されたこの新しい赤外線イメージは、科学者達に粒の大きさの分布の新しい手掛かりを与えている。将来の地球に送り返される LEISA 観測は、イメージの下の部分からの失われた霞の残りを捕えるだろう。
Jan 28, 2016
1月25日
冥王星への接近の後、ニューホライズンズ宇宙船は、冥王星の最大の月(カロン)の夜の側のこの美しいイメージを撮った。左下近くの太陽によって照らされたカロンの明るく薄い片を持つこのような視界は、冥王星の向こう側の画像装置のみが捕えることができる。カロンの残りの側には夜が落ち、カロンの夜間の光景が、大部分の表面が日光の不足にもかかわらず冥王星で柔らかく反射する光によって、各月の新月に見られる「地球照(Earthshine)」のように、微かに見えている。カロンは直径 1,214 キロメートルであり、テキサスと同程度の広さである。ニューホライズンズチームの科学者達は、フライバイの間に見られなかったカロンの部分をマップするために、これと類似したイメージを使っている。これは、1989年に極地の夜に入り2107年まで日光を見ないだろう、イメージの上方向のカロンの南極を含んでいる。カロンの極地の温度は、この長い冬の間に絶対零度0度近くに落ちる。この16の1秒露出の結合は、冥王星とカロンへの最接近の約3日の後の、国際時間2015年7月17日 2:30 (日本時間2015年7月17日午前11時30分)に、310万キロメートルの距離から、ニューホライズンズの長距離調査画像装置(LORRI)によってとられた。
Jan 22, 2016
1月20日
この処理されたイメージは冥王星の大気の霞の層のこれまでで最高解像度のカラーの観察である。およそ真の色で示されたこの写真は、 Ralph/Multispectral 可視光画像カメラ(MVIC)の4色のフィルタデータでとられた長距離調査画像装置(LORRI)からの四つの全色性イメージの合成から造られた。太陽は右側からこの場面を照らしている。科学者達は、この霞が、アセチレンとエチレンのような炭化水素の複雑な混合物をつくり出す、メタンその他の分子の冥王星の大気への日光の動きから生じる光化学スモッグであると考えている。これらの炭化水素は1マイクロメートルの小さな粒子に蓄積され、このイメージに見られる明るく青い霞に見せるように日光を散乱させる。これらの霞の粒は多くの複雑な横の層をつくり、冥王星の周りに何百キロメートルも広がっている。この霞の層は200キロメートル以上の高度まで広がっている。これらの美しさに加えて、このイメージには、右側の縁の中の表面の地形、右側4時付近の冥王星の縁に山があり、また、冥王星の地形から延びる薄明りの放射(左側の暗い指状の影)がある。
Jan 14, 2016
1月19日
Pluto’s Wright Mons in Color
NASAのニューホライズンズミッションによる冥王星のライト山(Wright Mons)が、2015年7月にニューホライズンズ宇宙船によって冥王星の表面に発見され、二つの潜在的な氷の火山達の一つの、この最高解像度のカラーの視界に編集された。ライト山として知られるこの地形は、ライト兄弟を記念してニューホライズンズチームによって非公式に名付けられた。差渡し約150キロメートル、高さ4キロメートルのこの地形は巨大である。それが実際に氷の火山であるならば、外部太陽系で発見されたそのような地形の最大であろう。ミッション科学者達は、イメージのまき散らされた赤い素材の分散、それがなぜ広範囲に広がっていないのかに関心を持っている。また、地殻の下を含めて、これらの地表が比較的最近形成されたことを科学者達に告げる、ライト山自体に一つのインパクトクレータのみが確認されることが混乱のもととなっている。これは、言い換えれば、ライト山が冥王星の歴史の後期の火山活動だったことを示すのかもしれない。この合成イメージは、約 48,000 キロメートルの距離から、差渡し 450 メートル の地形を示す、ニューホライズンズ宇宙船の長距離調査画像装置(LORRI)によって、2015年7月14日にとられた写真を含んでいる。
Jan 14, 2016
1月15日
NASAのニューホライズンズ宇宙船から送り返された冥王星の最新の写真の中に、“X”が、ある興味深い地表の活動の場所を印している。12月24日に地球に送られたこの長距離調査画像装置(LORRI)からのイメージは、ニューホライズンズの、冥王星の“ハート”の地形の左側を構成する非公式にスプートニク平原と名付けられた氷の平原の、極めて中央の最高解像度の視界を広げている。スプートニク平原は周囲の大部分のエリアより数キロメートル高さが低いが完全に平らではない。その表面は幅16〜40キロメートルの小室または多角形に分けられ、影が見えるような弱い太陽の角度で見たとき、その小室は中央と隆起した縁が僅かに高くなっている。ミッション科学者達は、これらの小室のパターンは、スプートニク平原を満たしている窒素に支配された氷のゆっくりした熱の対流から生じていると考えている。ある部分で恐らく数キロメートルの深さの貯蔵庫の固体の窒素は、冥王星の適度の内部の熱によって深部で暖められ、大きな塊として浮き上がり持ち上げられ、その後冷えて沈み、再びこれを繰り返す。ニューホライズンズチームによるコンピュータモデルは、これらのひっくり返った固体の窒素の塊はゆっくり進化し、何百万年以上で合体するだろうことを示している。この「X」の地形は、恐らくこれらの一つであろう。多数の活動的な三つの交差が、この LORRI 合成の他の部分に見ることができる。
Jan 07, 2016
1月14日
NASAのニューホライズンズミッションからの科学者達は、冥王星の非公式にバイキング・テラ・エリア(Viking Terra area)と名付けられたこの合成イメージをつくるために二つの装置からの複合データを結合した。この結合されたデータには、2015年7月14日に約 49,000 キロメートルの距離からとられた、差渡し480メートルの大きさを示す宇宙船の長距離調査画像装置(LORRI)によってとられた写真を含んでいる。 LORRI 合成に飾られた Ralph/Multispectral カメラからの拡張されたカラーデータは、 34000 キロメートルの距離から、ピクセル当たり約650メートルの解像度で、 LORRI スナップショットがとられた約20分後に集められた。全体の場面は差渡し250キロメートルである。科学者達が発見した地形の中で特に興味深いのは、多くのクレータの縁に凝縮した明るいメタンの氷、クレータの下部のような低いエリアの暗い赤の ソリン(tholin) の集中、大気のメタンと窒素を含む反応から発生する小さなすすのような粒、および急峻な崖の表面とクレータ壁の層である。赤い素材が最も厚く表面が滑らかに見えるエリアでは、その素材はいくつかのチャンネルやクレータに流れ込んだように見える。科学者達は、その厚さに堆積したソリンは通常は大きなスケールでは動かず、それらが下に流れる氷に乗っている、あるいは冥王星の風によって吹き回されているのかもしれないことを示唆していると言っている。
Jan 07, 2016
1月7日
5ヵ月前の冥王星システムの傍らを通過する歴史的なフライトの成功による興奮と活動から遠く離れて、NASAのニューホライズンズ宇宙船は、新年には冥王星を越えた約2億キロメートルを印すだろう。この勇敢な探査機は、何億キロメートルにも伸びた地球との電波の上で、7月14日の遭遇からの大量の写真とデータを送り続けている。それらは、我々に、2015年が、この惑星最前線の小さな世界が我々の想像力を捕えた年であったことを思い起こさせる。我々は小さな惑星達が火星と同じくらい複雑であることを発見した。
Dec 31, 2015
12月30日
この氷の世界とその衛星システムの初めてのイメージと測定を得るためにNASAのニューホライズンズ宇宙船が冥王星を通り過ぎて飛んだ5ヵ月後に、この遠くのシステムに関する知識は更に広がり続けている。冥王星システムに関するデータの地球への送信は未だ半ばにも達していないが、既に、多様な新しい科学的な成果が出てきている。 Dec 18, 2015
12月29日
ニューホライズンズのマルチスペクトル可視光線画像カメラ(MVIC)によってとられた冥王星の小さな衛星ニクスのこの最近受信されたパンクロ(可視光全色)のイメージは、NASAミッションによってつくり出された冥王星の3番目に大きい月の最高のイメージの一つである。7月14日にニクス(Nix)から約 23,000 キロメートルの距離でとられたこの照らされた表面は、約19キロメートル×47キロメートルである。このイメージのユニークな眺望は、ニクスの地質の歴史とインパクトの記録に関する新しい詳細を提供している。
Dec 18, 2015
12月16日
この拡張されたカラー合成は、NASAのニューホライズンズ宇宙船の2015年7月14日の冥王星への最接近で得た、冥王星で最も鋭い視界を結合している。この写真は、冥王星の地表のより小さな地形を明らかにする、ピクセル当たり約77〜85メートルの解像度でとられた、ニューホライズンズの冥王星への最接近近くのシーケンスの一部である。この新しいイメージをつくるために、ピクセル当たり約630メートルの低解像度のカラーデータが加えられた。このイメージは、冥王星のハートの地形と氷の平原の中の海岸線の al-Idrisi 山塊全域の、非公式にスプートニク平原と名付けられた北西の「荒地(badlands)」の端の上から下への幅80キロメートルの一片を構成している。それらは、冥王星へのニューホライズンズの最接近の前約15分にとられた、僅か 17,000 キロメートルの距離からの望遠長距離調査画像装置(LORRI)からの写真と、 LORRI の写真の25分前に Ralph/Multispectral 可視光画像カメラによって集められたカラーデータ(近赤外線、赤、青)とを結合している。ここに見られる多様なクレータ、山、氷河の地形は、科学者達と大衆に、冥王星の地形の息をのむような超高解像度のカラーを与えている。
Dec 10, 2015
12月15日
NASAのニューホライズンズ宇宙船の望遠鏡カメラは、7月14日に、非公式にトンボー領域と名付けられた冥王星の際立ったハート型の領域のセクション全体に、これまでにない高解像度な「穴」の複雑なパターンのイメージをとった。ミッション科学者達は、これらの不可思議なインデントが、氷の破砕と蒸発の組み合わせを通してできたのかもしれないと考えている。典型的には差渡し何百メートル深さ数十メートルのこのエリアのインパクトクレータの欠如は、また、科学者達に、これらの穴が比較的最近できたと結論させた。これらの配列は、氷の流れと窒素その他の揮発性の素材の地表と大気の間の交換に関する手掛かりを提供している。このイメージは、最接近の13分前に、冥王星の地表上 15,400 キロメートル内を通り過ぎたときに、ニューホライズンズの長距離調査画像装置(LORRI)によってとられたシーケンスの一部である。広域な視界の小さなボックスは、非公式にスプートニク平原と名付けられた巨大な氷床の南東の角で撮られた領域を示している。拡大された視界は差渡し80×80キロメートルである。拡大された視界の右下近くの大きなまた左下近くの小さなリング状の構造はクレータの残骸かもしれない。イメージの左上四半部は、比較的滑らかなスプートニク平原の氷床と、僅かにこの変わった「海岸線」をつくっている一連の丘を持つ穴のあるエリアの間の境界を示している。
<参考>: 冥王星の不思議な穴の“別の記事”がNASAの「今日の天文写真」で発表されています。併せて掲載してあります。 「今日の宇宙」 から。
Dec 10, 2015
12月11日
このムービーは、NASAのニューホライズンズ宇宙船が、2015年7月14日の冥王星に最接近したときに得た、冥王星の最も鋭い視界から構成されている。この写真は、ニューホライズンズの最接近の近くでとられたシーケンスの一部であり、冥王星の多様な地表をピクセル当たり約77〜85メートルの解像度で示している。このイメージには、科学者達や大衆に冥王星の複雑さの超高解像度の視界を与える、多様なクレータ、山地、氷河の地形を含んでいる。
Dec 05, 2015
12月10日
この合成は、NASAのニューホライズンズ宇宙船が2015年7月14日のフライバイの間に得た、冥王星で最も鋭い視界から成っている。この写真は、冥王星の多様な地表のより小さな地形を明らかにする、ピクセル当たり約77〜85メートルの解像度を持つ、ニューホライズンズの最接近の近くで冥王星でとられたシーケンスの一部である。このイメージには、冥王星の地質について科学者達や大衆に超高解像度の窓を与える、多様なクレータされた、山、氷河などの地形を含んでいる。このイメージは、スプートニク平原の海岸線とその氷の平原を横断する al-Idrisi 山を横断する、非公式にスプートニク平原と名付けられた北西約800キロメートルの、冥王星のギザギザの地平線からの幅80キロメートルの一片を構成している。それらは、ニューホライズンズの冥王星への最接近の前約15分に、 17,000 キロメートルの距離から、ニューホライズンズの望遠長距離調査画像装置(LORRI)によって、国際時間7月14日 11:36 に中心を置く約1分のタイムスパンでとられた。
Dec 05, 2015
12月9日
NASAのニューホライズンズ宇宙船からのこの最高解像度のイメージに、冥王星の水の氷の地殻の大きなブロックが、非公式に al-Idrisi と名付けられた山々とともに詰め込まれているように見える。いくつかの山の側面は暗い素材で覆われているように見え一方他の側は明るい。いくつかの急な面は、恐らく冥王星のクレータ壁のいくつかに見られる層に関係する地殻の層を示しているように見える。他の素材は、あたかも水の氷のこれらの大きなブロックが前後に押し合うかように、あるものは高さ2.4キロメートルほどもある山の間で押しつぶされているように見える。これらの山は非公式にスプートニク平原と名付けられた海岸線のところで急に終わっている。柔らかい窒素の豊かな平原の氷がほぼ地表のレベルを形成している。この視界は幅約80キロメートルである。イメージの上は冥王星の北西である。
Dec 05, 2015
12月8日
NASAのニューホライズンズ宇宙船からのこの最高解像度のイメージは、冥王星の氷の地殻のこの部分を浸食と断層がどのようにゴツゴツした荒れ地に彫り刻んだかを示している。左から右上に走る上部の高さ約2キロメートルの際立った崖は、冥王星の北半球を横断して何百キロメートルも伸びる大きな峡谷システムの一部である。ニューホライズンズチームメンバーは、中間の山は水の氷でできているが、窒素または他のエキゾチックな氷の氷河の動きによって長い間に変形され、結果として丸められたピークと介在する短い尾根のセットの光景になったと考えている。この幅80キロメートルのイメージの下部は非公式にスプートニク平原と呼ばれる巨大な氷の平原の北西のへりであり、その地域が砕かれ細かく壊れたフロアに劇的に変形している。イメージのトップは冥王星の北西である。
Dec 05, 2015
12月7日
NASAのニューホライズンズ宇宙船からのこの最高解像度のイメージは、冥王星のゴツゴツした、氷のクレータの平原の新しい詳細を明らかにしている。多くのクレータの内部の壁の階層化に注目しよう。右上の大きなクレータが良い例である。地質の層は通常組成または出来事の重要な変化を意味するが、現在のニューホライズンズチームメンバーには、それらが部分なのか、地域的なのか、広域なのか、全球なのかは分からない。中央下の暗いクレータは、その“噴出物の覆い”の内部から噴出された暗い素材が消失されず未だつくられているので、他より明らかに若い。イメージの下半分の、ほぼ縦の多くの暗い線の地形の起源は未だ議論されているが、多くは地殻構造によるものかも知れない。ここに見られる大部分のクレータは、外の縁、またはリングが下の丘または低い山のラインを形成する、250キロメートルに広がるバーニー湾の中に横たわっている。この湾は、この新しく発見された惑星に、1930年に最初に名前 Pluto を提案した英国の女子学生ベニーシャ・バーニー(Venetia Burney)にちなんで非公式に名付けられた。イメージのトップは冥王星の北西である。
Dec 05, 2015
11月25日
カロンは冥王星と同様 6.4 地球日ごとに一回転する。この写真は7月7日から7月13日まで、 1,020 万キロメートルの距離から、長距離調査画像装置(LORRI)と Ralph/Multispectral 可視光線イメージングカメラによってとられた。例えば非公式に「バルカン平原(Vulcan Planum)」名付けられたクレーターの高地、峡谷、あるいは起伏する平原などの僅かな地形のみが識別できる遠いイメージは9時の位置にある。2015年7月14日の最接近のときの最も詳細なニューホライズンズの側面は12時の位置にある。これらとまたこれらのような他のイメージは、直面する半球が、低解像度でしか見られないいわゆる“遠い側”の半球にどれくらい類似しているかを含めて、カロンについて多くの詳細を明らかにしている。
Nov 21, 2015
11月24日
冥王星の一日は地球日で 6.4 日である。このイメージは、ニューホライズンズと冥王星との距離が、7月7日の 8,000,000 キロメートルから、7月13日の約 645,000 キロメートルまで縮まった時に、長距離調査画像装置(LORRI)と Ralph/Multispectral 可視光線イメージングカメラでとられた。最接近の7月14日にはニューホライズンズから外れ視界から消えた、非公式にトンボー領域と名付けられたハート型のイメージはこの図で3時の位置にある。ミッションチームが「出合の半球(encounter hemisphere)」と呼ぶ、ニューホライズンズが最も詳細に見た面は6時の位置にある。このようなイメージその他は、出合の半球の間の差異、遠い側の低解像度の視界を含む、冥王星についての多くの詳細を明らかにしている。
Nov 21, 2015
この拡張されたカラーイメージの解像度はピクセル当たり約680メートルである。このイメージは長さ約450キロメートル幅225キロメートルである。これは、2015年7月14日の宇宙船の冥王星への最接近の約45分前に、冥王星から約 33,900 キロメートルの距離で、ニューホライズンズによってとられた。
ユニットの境界が互いにどのように交差しているかを調査することによって、ミッション科学者達は異なるユニットの相対的な年代順配列をまとめることができる。この地質図のベースマップは、長距離調査画像装置(LORRI)によってピクセル当たり約390メートルの解像度でとられた12のイメージの合成である。この合成は、2015年7月14日のニューホライズンズの最接近の約1時間40分前に、冥王星から約 77,300 キロメートルの距離でとられた。
イメージの北の端の、失われたスペースシャトルチャレンジャークルーを記念する、非公式にチャレンジャー・コレス(Challenger Colles)と名付けられた地形は、60×35キロメートルと測定される特に大きな堆積であると思われる。この地形は高地に接する境界線の近くに位置している。
ニューホライズンズ科学チームは冥王星フライバイからの最新の調査結果をアメリカ地球物理学連合(AGU)で提供した。冥王星の大気における予想外の霞と太陽風によるその相互作用に関する新しい詳細とともに、冥王星の地質と組成に対する洞察が焦点になっている。地質学的証拠として侵食された谷のネットワークの構成を含む広範囲な過去と現在の氷河の活動が発見された。冥王星の活動に関する理解の鍵は、非公式にスプートニク平原と名付けられた、冥王星の「ハート形」の左側を満たす固体の窒素と他の不安定な氷の深い層の役割である。この氷の層の内部の熱の対流の新しいモデルは、スプートニク平原の地表に見られる多数の多角形の氷の地形を説明するだけでなく、この層が厚さ数キロメートルあるかもしれないことも示している。高い周囲の地形のこの窒素と濃縮の蒸発は内湾に向かった氷河の流れにつながり、窒素の氷の流れの新しいモデルは、冥王星の光景がどのように変わり、また、変わりつつあるかを示している。
----- この記事は要約しています。